第七話「LARGE再び」
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マイルドを纏う一条にはダメージが酷かった。
「一条さん……!」
同じように弾かれた氷川は、近くで自身よりも深いダメージに苦しむマイルドを纏った一条の元へ身を引きずりながらも彼の元へ急いだ。
「だ、大丈夫か?」
ただのプロテクトアーマーを纏うだけの滝ライダーも直撃を受けたが、滝自身が常に鍛えた強靭な肉体によってマイルドに近いダメージで済んだ。
彼らは後方からの距離で直撃を受けたことが幸いだった。もし、雷羽達と同じ距離で直撃をくらったら、命にかかわっていたことだろう。
「氷川君! 滝警部と一条警部補を連れて早くトレーラーへ!!」
G3Xとマイルド、滝ライダーの無線から小沢の声が響いた。
マイルドと滝ライダーのダメージは既に限界に近い状態になっていた。もちろん、G3Xも二人のことはいえないほどのダメージを受けている。ショッカーの怪人がここまで進化していることには想定外であった。
……しかし、
「……いいえ、私はまだやれます!」
一条は、マイルドを纏った体を引きずるように起き上がりながら揺らめくも踏ん張りだした。
「アイツを……これ以上アイツをこんなところで寄り道させないために、もうアイツを巻き込ませないためにも、アイツには今のまま笑顔で旅を続けてほしいから――そのためにも私が代わりに戦わないといけないんだ!」
「小沢さん、僕も――行けます!」
氷川もふらつきながらも立ち上がった。
「僕だって――仮面ライダーじゃなくても、``ただの人間``だから期待されないことは十分にわかってまうすよ。でも――今の僕は……皆の命を守るために戦う仮面ライダーとして此処から背を向けちゃいけないんだ!!」
「へへ……」
そんな二人の後輩を横目に、滝は仮面越しから笑みを浮かべた。
――本郷よ、お前たちの意思はしっかり俺たち人間に受け継がれてるようだぜ。
そして、唸りながらも滝ライダーも立ち上がった。
「ぐ、うぅ――」
なおも痛みに呻きながら横たわるラージは、竜巻が消えて再び姿を現したカラスロイドに見下ろされた。
「いつまでも古臭いメイドインショッカーの怪人と思ったら大間違いだぞ。ありとあらゆる怪人のデータ、グロンギやオルフェノク、アンノウン、そしてアンデッドのデータを徹底的に解析し、その性能をこのボディーに宿しているのだ」
「チッ! 馬鹿の一つ覚えってやつだな――」
さすがにショッカーでも油断ならないとナハトは起き上がった。
「けど、次食らえば――」
横たわった体を必死に起こしあげて膝をつく俺はどうすればいいのか、目の前の強大な壁を前に心が折れそうになった。
アギトすらも予想以上にダメージによって変身が解く寸前までの状態だ。変身バイクのマシントルネイダーを駆使した戦術などできる体力
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