第七話「LARGE再び」
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そういうと、カラスロイドはこう続けた。
「クックック、桑凪朱鳥――いいや、後方支援型強化人間『アゲハ』をいたぶるのは良い暇つぶしになった。あの白い柔肌をまんべんなく醜く痛め傷つけ、最後のこの俺の刃で細く軟弱な片腕をじわりとじわりと切り落とした。あれは、ハムを切るような感触が刃から全身を駆け巡った。実に良い快楽を与えてくれたぞ」
「だまれぇ――黙れ黙れぇ!!」
俺は地響きを立てるがごとく、拳を掲げてカラスロイドへ殴りかかる。
「この悪魔共ガァ!」
「甘い!」
右腕の鋭い刃が、俺の拳よりも早かった。
腹部のアーマーに火花が散ったと同時に俺は数メートル後方へ弾き飛ばされた。
「かかれ」
つかさずカラスロイドは戦闘員たちに命じると、奴らはそれぞれの剣を手に雷羽達へ襲い掛かった。
「ひるむな! 奴らは怪人以下の雑魚だ。慌てることなく隙を見せるな!!」
滝ライダーを先頭に雷羽達も戦闘員を迎え撃つ。
「怪人以上にもろいな!」
「ああ、これなら百人力だ!」
アギトと共に怪人を掃討していたころよりも、ショッカーの戦闘員相手程度ならG3Xや旧型のG3やマイルドでも十分対抗できるようだ。
超高周波振動ソードGS03デストロイヤーを振りかざして、次々にショッカーの戦闘員をなぎ倒していくG3Xとスコーピオンを片手の一条のマイルド、そして滝の鍛え上げられた格闘とGユニット御用達の武装戦術に次々と戦闘員は呆気なくやられていく。
「所詮は消耗品共か――」
バイオ技術で創り上げた玩具では人間側の戦力に太刀打ちするには厳しい状況である。しかし、今のカラスロイドにとってそれは誤算のうちに入らなかった。
「ラージ!」
「鴉やろう!」
立ち塞がる戦闘員を腕力で殴り倒した俺は、再びカラスロイドと対峙する。
「次は本気で行くぞ?」
「なめるな!」
再びカラスロイドへ構える俺の元から、
「雷羽!」
「九豪君!」
トレーラーから戻ってきたナハトと翔一さん――アギトが加勢に駆けつけた。
「ふん! 何人集まっても同じことだ」
カラスロイドの剣とかした右腕の先が三体のライダーへ向けられた。
「剣には剣――薙刀か!」
アギトは念じる。目の前に生じたリング状の裂け目から現れた薙刀ストームハルバードを左手で握りしめると、その左腕から胸と腹部に駆けてアーマーが青く変色し、肩部の先が突起に変異した。スピード重視の接近戦、ストームフォームだ。
ナハトも両手にクナイ状のナイフを手に構えた。
「雷羽! 俺たちの後に続いてくれ」
「あ、ああ!」
二人の斬りこみの後から俺は続いて、三体のライダーがカラスロイドに向かった。
「小癪な!」
カラスロイドの片腕の刃とストームフォームの薙刀の先が衝
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