第七話「LARGE再び」
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台のトレーラーと、トレーラーと共に向かう四台のバイクにまたがた――仮面ライダー達が現れた。
四台のバイクが止まり、その車体に跨っていた四名のライダーがおり、トレーラーからはさらにもう二体のライダーが現れた。
「あ、あれって……!」
逃げ出すもあっけなく捕まった二人の青年のうち相方の青年が目を丸くした。
「……仮面、ライダー?」
青年はふとそう口からこぼした。
「くそっ! 町の人たちを人質とったのか!?」
ラージに変身した俺やナハトの弾、G3Xの氷川さんやマイルドの一条さん達は予想外な展開に対応がついていけなかった。しかし、一方の滝さんだけは例外である。
「やはりな――!」
スコーピオンを両手に構える滝ライダーは髑髏越しの仮面から連中を睨みつけた。
「なんだ、他のライダーどもを連れてくるとは果し合いにならないな」
「ふざけるな! 関係のない人たちを大勢こんなに――」
ライダーの姿で、俺は周りの惨状を見渡した。今にも吐き気を起こしそうなほどに光景に目をそむけたくなるほどの惨状が広がり、生き延びた人たちは人質として戦闘員にとらわれている。
「まさか……お前! 朱鳥はどうした!?」
ここまで残忍な相手を知った俺は、途端に朱鳥のことを叫んだ。
「あの子娘か、心配いらん――ほれ」
そういうと、そこには片腕を掴まれたまま巫女装束に似せた強化人間姿の彼女がボロボロの姿にされて再び雷羽と再会した。
「あ、朱鳥ッ!」
「ふん――」
カラスロイドは掴んでいた彼女をパッと放り投げた。
「朱鳥ッ!!」
急いで彼女の元へ駆け寄り、彼女を抱き上げた。
「大丈夫か! しっかりしろ!?」
「う、うぅ……九豪君――」
弱々しくも彼女はまだ息があった。しかし、奴らから受けたその仕打ちはあまりにもひどい有様である。
露出した白い柔肌は所々に剥げめくれ、多くのミミズばれが浮かび上がってる。口元や頬、額にはいくつもの切り傷が、そこからはふさがり切っていない血がおびただしく流れており、腹部からは大量の血が装束にしみついている。瀕死の状態であった。
そして、何よりも雷羽の心が折れそうになったのは……彼女の片腕、左腕が肩から丸ごとなくなっていたことだった。
「殺してしまったら逆に戦意を喪失するだだろうとおもってな、殺さない程度にじっくりと痛めつけておいたから安心しろ?」
「テメェ……」
仮面越しの両目は鬼のごとき形相でカラスロイドを睨みつける。
「弾――ナハト、朱鳥をトレーラーへ」
「ああ……」
抱き上げた彼女を弾――仮面ライダーナハトへ預けた。
「……俺は今、仮面ライダーになってお前を倒したい気分だ!」
「気が合うなぁ、俺も仮面ライダーにったお前を殺したい気分だ」
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