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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
雪原の変わり者
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て乙女チックなところもあるんですね!?海賊なんてやってるから、もっと雄々しいと思ってました」
モニカの姿を目で追い、ウルフが小声で呟いた。
(ゴン!)
「こらウルフ!女の子はみんな乙女なんだよ!普段、雄々しくても乙女なんだよ!失礼だぞ、馬鹿者!」
リュカがウルフの頭を杖で軽く叩き、女性について説教する。
「す、済みません…以後気を付けます!」
女性との接し方については説得力のあるリュカ。
弟子のウルフは素直に従うのだ!




変化の杖に付いての情報が無いので、当初の予定通り行動するアルル一行。
それから暫くは通常の航海が続いた。
敵が現れてもアルル達が駆逐する…日を追う毎に、戦闘を重ねる毎にアルル達は強くなっている。
ティミーも負けない様にリュカとの組み手を欠かさない。

そんな日常が続いたある日、モニカから目的地到着の報が告げられる。
周囲360度見回しても海…
意識して探さなければ見つける事の出来ない浅瀬…
海のど真ん中にある浅瀬など、誰も気にしないだろう!
そんな浅瀬に船を横付けさせ留まっている。

「さて…此処がスーの酋長が言っていた場所だろう…で、乾きの壺はどう使うんだい?」
乾きの壺を持っているリュカに視線を向け、今後の行動を尋ねるモニカ。
「さぁ…『乾き』って言うくらいだから、あの浅瀬に放り投げれば良いんじゃね?海水吸い込んでくれるんじゃね?」
「リュカさん!!違っていたら大切な壺が海の底に沈んじゃうでしょ!」
いい加減なリュカの発言に激怒するアルル。

「でも、お父様の意見は正しいと思いま〜す!」
「だよね〜!」
親娘が仲良く意見を一致させるのを見て、頭を押さえるアルル。
「もっと、じっくり考えてから結論「えい!」
(バシャッ!)
アルルの発言の途中で、乾きの壺を海に投げ込むリュカ。

「「「「あぁぁぁぁ!!」」」」
「な、何勝手な事をしてるんですか!?」
ティミーは大声でリュカを怒鳴ると、慌てて海へ飛び込み乾きの壺を拾いに行く!
即座に海へ飛び込んだ為、底へ沈みきる前に乾きの壺を確保出来たティミー…
しかし彼は不思議な光景を目の当たりにする。
先程まで海面より下に広がっていた岩々が、徐々に海上へと浮き上がり、目の前に祠が出現した!


周囲の水位は低くなり、船から祠への道も出来上がった。
ティミーは其処で情けない恰好で座り込み、呆けている。
「お前、何やってんの?ずぶ濡れじゃん!濡れたくないから近寄らないでね」
リュカは慌てん坊な息子に優しく言葉を掛け(内容は別)、遠ざかる様に先に進む。

「お兄様、格好悪〜い!浅瀬なんだし、海の底って言ってもたかがしれてますわ!結果を見てから行動しても、よろしかったのでは?結論を焦りすぎですぅ」
最愛の妹
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