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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第31節「愛の力」
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両腕を開いて体を反らしていた。

「LiNKERが、これ以上級友を戦わせたくないと願う想いを、神獣鏡に繋げてくれたのですよッ! やばいくらいに麗しいじゃありませんかッ!」

目的の為なら個人の愛情さえ利用する。
手段を選ばぬウェルの魔の手は未来の想いを歪め、彼女を無垢にして苛烈なる最凶の駒へと変えてしまっていたのだ……。

ff

シェンショウジンの脚部パーツがつま先から順に開き、未来の身体が宙に浮かぶ。
そしてその手には、笏のようなメイス状のアームドギアが握られた。

「おおおおおおおおおおおッ!!」

後頭部に接続された、レンズのような端末がジャコっと稼働し、未来は雄叫びを上げる。

「──小日向が!?」
「何でそんなカッコしてんだよ……ッ!?」
「あの装者はLiNKERで無理やりに仕立てあげられた消耗品……。私たち以上に急ごしらえな分、壊れやすい……」
「ふざけやがってッ!」

俯きながら語る調に、クリスは上空のエアキャリアを睨みつけた。



『……行方不明となっていた、小日向未来の無事を確認。ですが──』
『無事だとッ!? あれを見て無事だと言うのか? だったらあたしらはあのバカに何て説明すればいいんだよッ!』

通信機越しに聞こえてくる、クリスの悲痛な声。

「響ちゃん……」
「F.I.S.……なんてことを……」

友里、藤尭も響の方を見て歯噛みする。

声も出ない響。その視線はモニターの中の未来に注がれていた。



ガシャッ ヴゥゥゥン……

閉じたバイザーが不気味に光り、未来は動き始める。

「雪音ッ、来るぞッ!」
「こういうのは、あたしの仕事だ!」

調を放すと両腕を交差させ、愛用のボウガンを用意し、クリスは走り出す。

「でやあああっ!」
「援護は任せろッ!」

生存者確認を終えた純も走り出し、盾を構える。

高速で接近しながら、手にした武器でビームを放つ未来。
跳躍して避けたクリスは、アームドギアの引き金を引く。

「挨拶無用のガトリング ゴミ箱行きへのデスパーリィー One, Two, Three 目障りだ──」

〈QUEEN'S INFERNO〉

クロスボウから発射される光矢の雨を素早く避け、未来は海上へと出る。

『未来ちゃんのシェンショウジンは、光起電力効果、及びビーフェルド・ブラウン効果によるイオノクラフトを実現しているようね』
「つまりはどういう事だ?」
『シンフォギアで唯一、エクスドライブモードなしで飛行できるって事よッ!』
「なるほどそいつは厄介だッ! まずは空から下ろさなくちゃあ……なッ!」

盾がサーフボード状に変形し、純は海上を滑るように移動しながら未来へと突撃する。
クリ
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