第四十一話 少年が選ぶ道
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いた。
「…お姉ちゃん、シエルお姉ちゃんもお兄ちゃん…ゼロがミッションに出る度にこんな気持ちでゼロを送り出していたのかな?」
思い出すのは何時も“お姉ちゃん”が“お兄ちゃん”がミッションに行く際に見せていた不安そうな表情。
幼い頃の自分も“お兄ちゃん”を心配していたが、きっと“お姉ちゃん”は自分より遥かに心配していただろう。
そして不安を抱えながらも誰よりも“お兄ちゃん”を信じていたことも。
「今ならシエルお姉ちゃんの気持ちが分かるよ。世界で一番大好きな人が危険な場所に行くんだから心配で仕方ないよね…本当は行かせたくなくても状況がそれを許してくれないことの苦しさや理不尽さも…でもね、シエルお姉ちゃん…ヴァンのことが心配なのは確かなの…でも、何でかな?私ね…もう不安じゃないの。約束を守って…セルパンを倒して、モデルVを破壊して私の所に帰って私の名前を呼んでくれたヴァンが、イレギュラーなんかに負けるはずがないって信じられるの…根拠も何もないのにね。見てるシエルお姉ちゃん?私の大好きな人はとっても優しくて、少し鈍くてデリカシーがないけど、強い心と勇気を持った人だよ。シエルお姉ちゃんが大好きだったゼロにも負けないくらいに。 」
この場にいない“お姉ちゃん”にプレリーは語りかけ、プレリーは手を組んでヴァンの無事を祈った。
「行ってらっしゃいヴァン…私はガーディアンベースでいつでもあなたの帰りを待ってるからね…何年かかっても…私はあなたを…ヴァンを信じてる…!」
朝になるまでにエール達にどう説明するかを考えながら、プレリーはガーディアンベースでヴァンの帰りを待つことにしたのであった。
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