第百三十六話 二度目の勝利その二
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「武人のすることでもないしな」
「海でもそれは同じですね」
「我々も」
「だからですね」
「それはするな」
決してと言うのだった。
「いいな」
「承知しています」
「それではですね」
「敵艦をさらに攻撃して」
「そして沈めていきますね」
「そうしていく、尾崎と又吉にもそう伝えろ」
こう言ってだった、吉川は攻撃を続けさせた。海での戦いも完全に日本のものになっておりそのうえで攻撃が続けられていた。
その戦局を見てだった、施は芥川との一騎打ちを行いつつ苦い顔で言った。
「こらほんまにまずいな」
「日本の勝ちや」
芥川はその施に不敵な笑みで応えた。
「そのことを認めるな」
「認めると思うか?」
施は芥川にこう返した。
「それを」
「そうはせんな」
「そや、自分と羅がおったら」
中国の棟梁であり六将星でもある自分達がというのだ。
「まだまだひっくり返せる」
「それでやな」
「この一騎打ちに勝って戦線に戻ったら」
その時はというのだ。
「形勢逆転や」
「それを目指すか」
「生憎星のモンは自分等以外倒されたが」
それでもというのだ。
「まだまだや」
「そうか、僕に勝ってか」
「そっから鮮やかな逆転劇や」
「それを狙うか、しかしな」
それでもとだ、芥川はその施に返した。
「日本ではこうした時こう言うんや」
「そうは問屋がおろさんやな」
「わかってるな」
「当たり前や、日本に留学してるんや」
施は自分達が起きた世界のことも話した。
「それやったらや」
「こうした言葉も知ってるか」
「そや」
まさにというのだ。
「ええ言葉やな」
「そやろ、それでや」
「自分に勝つか」
「そうしたるわ」
まさにと言うのだった。
「これからな」
「言うのう、しかしこっちも負ける訳にはいかんからな」
だからだと言ってだ、そしてだった。
施は弓、英傑のそれを両手に持った。その周りに如意棒が出た。腕は二本だが如意棒は念動力で動かしている。
そのうえで白澤に対しても言った。
「ええな」
「今からやな」
「全身全霊でな」
「戦うな」
「あいつは強い」
芥川を見て白澤に話した。
「頭がええだけやない」
「忍者としてやな」
「忍者は本来戦闘要員やないらしいが」
施はこのことは起きた世界で日本に来てわかったことだ。
「こっちの世界では戦うことも出来てな」
「特にあいつやな」
「そや」
まさにというのだ。
「まさに最強の忍者や」
「軍師であるだけやなくてやな」
「そうや、それで今の我が軍の状況はな」
「非常にやばいな」
「やばいなんてもんやない」
それこそとだ、施は白澤に話した。
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