第六幕その四
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「青春だね」
「お友達とこうした場所で遊ぶことも」
「このことも」
「またいいね」
「そうだね」
「ああした青春もいいね、僕の青春は」
先生の青春はどういったものかといいますと。
「読書と学問だったね」
「それ今もじゃない」
「じゃあ先生は今も青春?」
「青春の中にいるのかしら」
「もう結構歳を取ったけれど」
「サラにはずっと子供みたいだって言われるし」
妹さんにはです。
「その頃の心が今もあるってね」
「言われるんだね」
「サラさん以外の人にも」
「そうなんだね」
「うん、そう言われることは」
本当にというのでした。
「あるね、そうなると」
「うん、先生はね」
「実際にそうよね」
「まだ青春だね」
「ずっと子供の頃の心を持っているし」
「若かりし日のね」
「学問に励んで」
そうしてというのです。
「今よりも多くのものを学んで知りたい」
「先生はそうだね」
「いつもそう考えていてね」
「学問に励んで」
「そうして色々なことを知っていっているからね」
「僕はやっぱりね」
先生ご自身の言葉です。
「まだ青春の中にいるかな」
「長い青春だね」
「十代から今もって」
「そんな青春先生だけかな」
「そう思うと幸せかな」
「青春が幸せだっていうのなら」
「そうかもね、ただ青春時代は色々悩んだりもするよ」
そうした要素もあるというのです。
「振り返ると些細なことでもね」
「色々悩んで苦しんで」
「どうしようかって思って」
「それでだね」
「色々あったりもするのね」
「そうしたものでもあるよ、いいことばかりかというと」
幸せばかりかというとです。
「そうでもないよ、そして僕もね」
「悩んだんだね」
「十代の頃は」
「そうだったんだね」
「そうだったよ、それでもどの悩みも」
今振り返ると、というのです。
「些細なものだったよ」
「今思うと」
「けれどその時は凄く悩んだんだね」
「どんな悩みでも」
「真剣に悩んでいたんだね」
「そうだったよ、中には自分勝手なものもあったよ」
悩みの中にはです。
「それでもとても自分勝手なものはなかったと思うけれどね」
「そうした悩みもあるよね」
「実際にね」
「自分が悪かったり他の人にとんでもない迷惑かける悩みでも」
「悩むことは悩むね」
「人ってそうだね」
「そんなことで悩む様なことはね」
若き日の先生はというのです。
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