第三百九十九話 それでも頑張ってます
[8]前話 [2]次話
第三百九十九話 それでも頑張ってます
「色々と大変でしたよ、本当に」
「そうでしょうね」
エストニアの苦労話が終わりました。日本は彼の言葉に静かに頷いています。
「私はそうした苦労はしていませんが」
「左右がアメリカさんと中国さんでしかも隣に韓国君で北にロシアさんでもですか」
何気に日本も凄い位置にお家があります。本人はあまり意識してはいませんが。
「海が間にありますので」
「海ですか。有り難いですね」
ロシアとは本当に隣で側にドイツとプロイセンがいておまけにポーランドやあまり海が役に立たない状況でスウェーデンがいて。やっぱりエストニアの方が凄い位置にいることに自分で考えて納得してしまったエストニアでした。
「僕にも海はあるんですけれどね」
「それでもいい街並みが残っていますね」
「戦禍だけは避けることができました」
「それは何よりです。僥倖ですね」
「運がいいですか」
そう言われて少しだけ気持ちが上向きました。
「そうかも知れませんね。最近景気もいいですし」
「ではこのまま頑張ればどうでしょうか」
「そうします。何故か僕は野生の狼にも襲われませんし」
「そもそも狼は人を襲わないものですが」
「何でそれで僕は襲われるんですか?」
ラトビアにとってはとんでもない不幸です。
「あの、戦禍には遭うし。僕一番ロシアさんにお仕置きされるし」
「ラトビア、それ言わない方がいいよ」
エストニアはそんなラトビアを慰めます。何だかんだでほんの少しだけ運があるエストニアでした。彼はまだ運があると言えます。
第三百九十九話 完
2008・10・17
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ