第六話「AGIT?」
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「翔一さん、帰ってきてる?」
「ええ、翔一君なら一週間前にフランスから帰ってきたわ。待ってて、今呼んでくるから」
そういうと、ウェイトレスは厨房の方へ行って、その翔一という青年を呼び出してきた。
「うわぁ〜弾君! 久しぶりだねぇ」
「翔一さんもお変わりないようで――フランス、どうでした?」
「いやそれがさ――フランス料理の修行でフランス来たのにいろいろとややこしい事件に巻き込まれて参ったよ? まぁ、ここじゃなんだし丁度休憩に入るから席に座って待っててよ!」
そういって、翔一という青年は厨房へ帰って行った。
「なんだ、あいつは――」
滝はそんな翔一の雰囲気が、2号ライダーの一文字やアマゾンみたいに陽気で天然っぽい印象と重なった。
「あの人が仮面ライダーアギトで、俺に最高の料理を教えてくれた恩師なんだぜ滝さん」
「ふ〜ん……」
いがいと爽やかな青年で自分が想像するシリアス像とはすこしかけ離れたことから妙に調子が狂うも、その瞳だけは自分が知るライダーたちと同じ目をしていた。
その後、三人は席に座っていると、休憩が入った翔一がこちらへ向かい合わせに座ってきた。
「いやぁ〜フランスも結構スリルあって凄かったよ? 料理の修行で来ただけなのにまさか、あんなことやそんなことになるなんて驚きの毎日でさ」
「フランスで何かあったんですか?」
と、アギトである翔一の身を思ってからやや不安に弾は訊ねた。翔一も彼と共にショッカーの怪人と戦ったこともあるから、より詳細かつ面白そうに話し出した。
「いやさ、フランス来て早々にあのデュノア社のお嬢さんがデブっとしたライダーから狙われててさ、助けようと思ったら実はそのライダーは正義の味方でデュノアのお嬢さんを守る側だったんだよね。いやぁ、真の黒幕はバダンとかいう怪人でさ、そのライダーと一緒に戦って怪人を倒したんだよね〜……まぁ結局最後はデュノア社のお嬢さんもハッピーエンドだし、フランス料理の修行も無事に終わったことだし、一件落着で俺は日本へ帰ってきたのでした〜!」
「でっぷり? ライダー……」
すると、翔一のいう「でっぷりライダー」という単語に、弾と滝は同時に俺の方を見た。
「え、何だよ? いっとくけど、俺はこのかた海外には一度も行ったことないからな」
「そう――だよな? 英語の成績が常に1のお前に海外なんていけないよなぁ」
そう弾が納得した。悔しいが英語は苦手な科目だった。
「確か――そのライダーはショッカーから脱走してきた味方側の人だったね」
そう翔一は続けた。
「そうか、俺や雷羽達以外にもショッカーに改造された人間がいたんだな……」
できればぜひとも会ってみたいものだ。もし話が通じるのなら仲間に加えたいと弾は思ったことだろう。
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