54 またクラスメイトに
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なよ」
「う、うん・・・!!」
「何かあったら助けてやるよ」
「うん・・・!!」
かよ子はそう言われてどこか嬉しくなった。そして気付いた。杉山にとっても自分はクラスメイトの一人なんだと。
「じゃあなあ!!」
「うん、じゃあね!」
杉山は大野と帰って行った。
二年生になっても大野・杉山コンビは活躍した。この時は100m走、学年別リレー、大玉転がしなどで目立った。
(杉山君、凄い・・・!!)
この大野と杉山はクラスの要だった。何があって頼りになる。体育でも活躍し、困った事があっても助けてくれた。
ある時、かよ子はクラスメイトの女子二名と一緒に帰っている時だった。話題は大野と杉山の事である。
「ねえねえ、大野君と杉山君、今日もかっこいいよね」
「うん、今日のサッカー、凄い活躍したもんね」
「ねえねえ、かよちゃん」
「・・・え?」
「かよちゃんもあの二人、いい男子だと思うよね」
「う、うん、そうだね」
「私、ああいう人がお嫁さんだったらいいなあ〜」
「大野君と杉山君、どっちが好き」
「え〜、選べない。どっちも」
「欲張りねえ」
(私は、杉山君かな・・・)
かよ子は恥ずかしくて口に出して言う事ができなかった。だが、自分より杉山が他の女子に取られてしまったら自分はどうなってしまうんだろうかと思った。
さらにまた別の日。この日は元日だった。かよ子は両親と共に初詣に行っていた。
(今年こそはおっちょこちょいしませんように・・・)
かよ子は神社の神にそう誓った。その時、ある家族とすれ違った。杉山の家族だった。
「おう、山田!」
「す、杉山君・・・!」
かよ子は思わず照れた。
「明けましておめでとうございます」
お互いの家族も挨拶した。
「あら、さとしの友達?」
杉山の姉が聞く。
「ああ、そうだよ」
(杉山君のお姉さんかあ・・・)
かよ子は杉山の姉が美女に見えた。
「山田、今年も宜しくな。それじゃあな!」
「う、うん、宜しくね!」
かよ子は嬉しかった。新年早々好きな男子に会えた事が。かよ子は今年は今迄より良い事がきっとあると思うのだった。
新年になっても大野・杉山コンビは活躍していた。おっちょこちょいの自分も勿論、幾度も彼らに助けられた事は言うまでもない。
その事を思い出しながらかよ子は読書感想文を片付ける為に図書館へと向かった。同時に自由研究の工作に最適な参考本も探そうと思った。
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