第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第25話 沙の中の銀河:中編
[4/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いたパチュリーも呻き声を出して顔をしかめる程であった。
その衝撃の中心にいた魔理沙は堪らずに後方に引き摺られてしまったのだ。
だが、さすがは歴然の弾幕少女たる魔理沙であった。5メートル程吹き飛ばされたものの、それだけに留めて箒に跨がり宙に浮いた状態で体勢を整えたのだ。
「ふう、間一髪だぜ……」
額に浮き出た汗を拭い一息つく魔理沙。正直言って相手がここまで自分を追い詰めた事に驚愕を隠す事は出来ない。
だが、そんな状況でも……いや、そんな状況だからこそ余裕を見せるのが霧雨魔理沙という存在であった。
「お前、今の蹴り……ナイスだったぜ!」
「そ、そうですか?」
魔理沙程の者に労われて、満更でもなさそうに振る舞う勇美。だが魔理沙は単に勇美を褒める気は毛頭なかったのだった。
「ああ、特にその着物から覗いたパンチラは見事だったぜ♪」
したり顔で際どい指摘を魔理沙は突き付けたのであった。
「ええ、あれは見事な純白だったわね……」
彼女のキャラクターらしくなく、パチュリーは恍惚とした表情でサービスシーンの余韻を噛み締めていた。
「貴方、どういう趣味しているのよ……」
そんな様子のパチュリーに依姫は頭を抱えながら突っ込みを入れた。
「黙らっしゃい! 幻想郷の少女達はみんなドロワーズばかりで、私がどれだけ飢えているかあなたには分かる!?」
「ええ、分からないわね」
変にリキのこもったパチュリーの熱弁を、依姫は犯人に逆切れする熱血刑事のような言い草で軽く流すのであった。
対して、盛大に自分の下着を疲労してしまった勇美は、みるみるうちに顔を赤らめ……たりはしなかった。
「あ〜、パンツ穿いていて良かった〜♪」
「うん……?」
そんな恥態を晒した相手からとは思えない台詞に、魔理沙は面喰らってしまう。自分も乙女の恥じらいとは縁がないとはいえ、それでも気が咎めずにはいられなかったのだった。
「……お前には恥じらいとかいうものは無いのかよ」
「少しはあるけどね、それに捕らわれていたらミニ丈の和服なんて着れないよ」
「うん、論点がおかしいぜ……」
普段ボケ役に回る魔理沙であるにも関わらず、今回は勇美のペースに持っていかれてしまっていた。
「でも良かった。和服の古き良き伝統でノーパンだったら……」
「それ以上はネチョじゃ済まないからやめてくれ〜〜」
話をディープに持っていく勇美に、魔理沙は頭をかきむしりながら抗議した。
(まだノーパンで着るの諦めてなかったのか、あの小娘……)
勇美のやり取りを見聞きしていた依姫は心の中で毒づいた。だが、それと同時に別の感情も生まれてきたのだ。
(でも、あの魔法使いに対して自分のペースに持って行くなんてさすがね……)
それが依姫の今の勇美に対する感想であった。
「ちっ、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ