第二章 勇美と依姫の幻想郷奮闘記
第25話 沙の中の銀河:中編
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魔理沙の本返却の約束を賭けて始まった勇美と魔理沙の戦い。それは一旦星と星の弾幕のぶつかり合いを終えて膠着したのだった。
「やってくれるなー! イタタ……」
「魔理沙さんこそ……。うくぅ……」
そして二人は文字通り『痛み分け』となったようであった。
「くそっ、一端星でのやり取りは身を引くぜ」
そう言って魔理沙は二発目のスペルを繰り出そうとする。
「いくぜ! 【恋符「ノンディレクショナルレーザー」】!」
こうして魔理沙の新たなスペルが発動された。そして魔理沙の体が一瞬白く光った。
「一体何が?」
このスペルは魔理沙は月では使っていない為、勇美は見た事がなかったが故に戸惑った。
その間に光った魔理沙の体が元に戻ると、彼女の周囲から宣言通りレーザーが放出された。しかも。
「三本!?」
勇美は驚いた。彼女の言う通り、レーザーは魔理沙の中心に見えない三角形の頂点から打ち出されるかのように三本発射されていたのだ。
「これだけで驚いてちゃいけないぜ! 回転……っと!」
そう言って魔理沙はパチンと指を鳴らすと、それを合図に見えない三角形を中心にするかのように三本のレーザーは魔理沙の周囲を回転し始めた。
「!!」
「どんなもんだい!」
唖然とする勇美に、魔理沙は得意気に言ってのけた。それを外野であるパチュリーは冷ややかな目で見ていた。
「それ、元々私の技でしょ……」
ジト目で魔理沙に突っ込みを入れるパチュリー。
「そうだったの……?」
それを聞いて、さすがの依姫も呆気に取られてしまった。
「聞こえないぜー!」
対して、パチュリーの突っ込みもものともせずに魔理沙は弾幕を繰り出していた。そして第一撃が勇美を襲う。
「危ない!」
間一髪でレーザーをかわす勇美。難なくとはいかないまでも何とかよけられたようだ。
「ほう、やるじゃないか?」
上空から魔理沙が感心しながら言った。
「この手の回転レーザーは一度見ていますからね」
勇美も負けじと得意気に言ってのける。
そう、以前勇美は阿求との勝負の時にも同じように使用者の周囲を回転するレーザーを見ていたのだ。
その時は勇美は(セコい手を使おうとしたばかりに)戦線から離脱していて後に続いた依姫が対処していたのだが、それを見ていた事が役に立ったようだ。
「だが、避けてばかりじゃ意味ないぜ!」
「もちろん、それは分かっていますよ!」
魔理沙の辛い指摘に対して、勇美は負けじと応戦する。
「それじゃあ、行きますか!」
そう言って勇美は手に新たな形態を取った銃を持って魔理沙に向けた。
(祇園様、天津甕星様、あの時のようにお願いしますよ)
そう心の中で神に呼びかけ、勇美はスペル宣言をする。
「【機銃「一年戦争の光の引き金」】!」
「今度はラ
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