第四章
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「それで子供も出来たし」
「夜の生活もして」
「だから美樹もよ、いいわね」
「わかったわ」
美樹は琴乃の言葉に頷いた、そうしてだった。
露出の高い服を購入すると共に夫がテレビや雑誌で注目する女性の服装やタイプを振り返ってみた。その結果。
夜だ、夫が帰ってから。
美樹は買ってきた服に着替えた、その服はというと。
セーターだが素足だ、ワンピースタイプのそれである。康二郎はその姿になった美樹に目を丸くさせて尋ねた。
「その恰好は」
「ちょっと暖房がね」
美樹は何気なくを装って答えた。
「暑くて」
「さっきまでズボン穿いてたのに」
「だから暑くて」
「そんなに暑いかな」
夫は今の室温から言った。
「部屋は」
「私はね」
「けれど美樹さん冷え性じゃ」
妻のその素足、かなりきわどいミニスカートにも見えるセーターからのぞくその白く奇麗な素足を見ながらの言葉だ。
「確か」
「けれど今日はね」
「暑くて」
「着替えたの」
「そうなんだ」
「ええ、それじゃあ今からね」
美樹は内心ズボンを穿いていないので実際に冷えるのを感じながらそれを我慢しつつ夫に対して話した。
「晩ご飯にしましょう」
「晩ご飯今日は何かな」
「肉豆腐よ」
「そうか、あったまるな」
「私もね」
「あれっ、今暑いとか」
「そうだったかしら」
失言だったがそこは誤魔化してだった、美樹は今の失言については危ない危ないと思いつつ二人で夕食を食べて。
それぞれ入浴の後で少しくつろいでから寝たが。
妻の寝間着を見てだ、夫はまた目を丸くさせた。
「あの」
「何かしら」
「何で浴衣にしたのかな」
見れば美樹の今の寝間着はそれだった、旅館で着る様な浴衣であった。首筋も見えて妙に艶めかしい。
「一体」
「これが寝心地がいいって聞いて」
「それでなんだ」
「今日からね」
「浴衣にするんだ」
「ええ、じゃあ寝ましょう」
「いや、寝る前に」
夫はここでだった。
服を脱ぎつつだ、妻に対して言った。
「何か今日は」
「どうしたの?」
「久し振りにいいかな」
服を脱ぎ続けつつの言葉だった。
「これから」
「するの?」
「駄目から」
「いいわ」
妻は夫に微笑んで答えた。
「じゃあ今夜はね」
「今から」
夫は服を脱ぐとすぐにだった。
美樹をベッドの上に押し倒した、そうして夜を共に過ごしたが。
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