第二章
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「何処まで変態なのよ」
「だからそんなにおかしいか?」
「おかしいわよ、大体四十代で毎日っていうのも」
夜の営みがあることもというのだ。
「そうそうないでしょ」
「年取ると衰えるからな」
「そうなるのに」
「いつも泳いで体力あるしな」
スポーツもしていてというのだ。
「それでだろうな」
「食生活も気をつけていて健康だし」
「だからな、それで今日はお前はな」
「ブレザー着てなのね」
「先輩になってくれよ」
「それで後輩の子に何をするのよ」
何だかんだでだった、美菜子は今着ている服を脱ぎ上下共に白の下着姿になった。シンプルだがそれはそれで妙な色気があった。
「それで」
「教えてあげるってな」
「それ好きよね」
「じゃあ後輩に襲われるってのはどうだ?」
「逆に?」
「それはどうだよ」
「どっちにしてもすること一緒でしょ」
妻はそのブレザーのブラウス、白のそれを着つつ夫に言った。
「結局」
「それはな」
「やれやれね、けれどね」
「それでもだよな」
「付き合ってあげるわ」
「悪いな」
「それじゃあね」
スカートを穿いてそこからネクタイも絞めた。
そうしてブレザーも着て黒のハイソックスも履いてから夫にあらためて言った。
「どっちにするの?」
「教えてあげるか、か」
「襲うか」
どういったイメージプレイにするかというのだ。
「一体」
「じゃあ教えてくれるか」
「わかったわ、ねえ君」
妻の表情が変わった、そうして。
上から目線になって後輩に扮している夫に告げた。
「今から言うことがあるわ」
「何ですか?」
「そこに座りなさい」
ダブルベッドの上に腰掛けさせて自分はその横に腰掛けた、そうして先輩として後輩に教えてあげるという演技をした。
その後でだ、美菜子は裸になって夫に言った。
「それで後は、よね」
「お風呂入ろうな」
「お風呂もいつも一緒だし」
「これも普通じゃないか?」
「夫婦でいつも一緒に入るって」
それはとだ、美菜子は自分と同じく裸でベッドの上にいる夫に話した。彼女が着ていた服も下着もベッドの周りに散乱している。見れば美菜子のショーツの上に不忍のトランクスがある。
「それもね」
「ないか?」
「結婚してずっとっていうのも」
「夫婦だからいいだろ」
「それはそうだけれど」
それでもとだ、美菜子は夫に対して言った。
「結婚してもう十五年なのに」
「ずっと一緒に入ることはか」
「ないでしょ」
コスプレやイメージプレイと合わせてというのだ。
「流石に」
「そうか」
「そうよ、普通倦怠期とかね」
夫婦のその時期に入ってというのだ。
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