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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
無印編
第34話:青春の華
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、そりゃ確かに、ちょっと困ったねぇ」
響は二課本部内にある休憩所で奏に悩みを打ち明けていた。
彼女は彼女で親友である未来に全てを語れず、徐々に距離が開きつつあることに悩みを抱えていたのだ。
本当は彼女も、未来に全てを伝えたかった。親友に嘘を吐くような真似はしたくなかった。だが全てを告げるとシンフォギアの情報などを狙う他国のエージェントに狙われるリスクが生じるので、止む無く口を噤むしかできなかったのだ。
しかしいい加減それにも限界が来つつあった。出来る言い訳にも限りがある。
これ以上はまずいと考え、響は堪らず奏に助けを求めたのだった。
「とは言え、機密の事とかその未来って子の安全の事も考えると、全部話す訳にはいかないしねぇ」
「そうなんです。そこは分かってるんですけど…………」
「ん〜……颯人はどう思う?」
響に悩みを打ち明けられた奏は、運良くこの場に居た颯人に意見を求めた。こう言う対人関係に関しては、颯人の方が適任だ。
そして問い掛けられた颯人は――――
「〜♪ 〜♪ 〜〜♪」
イヤホンでポータブルオーディオプレイヤーの音楽を聴いて、上機嫌で鼻歌を歌いながらトランプをシャッフルし広げては纏め、一瞬で消したりしていた。
2人の話は微塵も耳に入っていないらしい。
「こいつ――!?」
あまりにもお気楽な颯人の様子に奏は青筋を立てる。その時彼女の目に彼のオーディオプレイヤーが映った。
瞬間、彼女はオーディオプレイヤーに手を伸ばし、一切の容赦なくそれの音量を最大にまで上げた。
「のわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?!?」
突然大音量になったイヤホンからの音楽に、颯人は悲鳴を上げて飛び上がると慌ててイヤホンを耳から引っこ抜く。
抜けたイヤホンからは奏のソロ曲『逆光のリゾルヴ』が流れている事に響は気付いた。
一方御機嫌な歌を聴きながら寛いでいたところを邪魔された颯人は、未だ耳鳴りのする両耳を抑えながら奏に猛然と抗議した。
「何しやがんだ、バ奏ッ!?」
「うっさい馬鹿ッ!? 暢気に人の歌聞いて鼻歌歌ってる場合かッ!?」
「いいだろ、ここに居たの俺が先なんだからッ!?」
「何でもいいから響に何かアドバイスしてやれ! こう言うの得意だろ?」
「ったく、もう。それで? 何だっけ?」
一頻り文句を言うだけ言って、怒りも冷めたのか相談に乗り始めた颯人。
また喧嘩かとちょっと身構えていた響は、思っていた以上にあっさり颯人が引き下がった事に胸を撫で下ろした。
「だから、響が――」
「あぁ、お友達に嘘吐いて秘密守り続けるのが難しくなってきたって話だったな」
「――聞いてたんならどうして何も言わなかった?」
「おいおい、響ちゃんは奏の後輩だろ
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