違和感?
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避することができた。
「水竜の・・・」
口に魔力を含んでいくシリル。対するティオスは、ブレスをやめると、上空に羽ばたく白き翼を見上げる。
「咆哮!!」
水の中に少しずつ風の要素が入ってきているのがわかる。それにより威力が増している魔法が迫ってきているのに、ティオスは笑っている。
「まだ完全ではないようだな」
手を前に出しその攻撃をあっさりと防いでしまう。しかし、その攻撃が晴れたタイミングで翼を広げた少年が突っ込んできていた。
「くっ!!」
咄嗟に腕をクロスしギリギリで受け止めることはできた。だが、勢いのついていたシリルのそれに押し込まれてしまう。
「この・・・」
ティオスも漆黒の翼を広げ上空へと飛び上がる。対してシリルはブレーキをかけると、追いかけるように空へ飛び上がる。
「竜魔神の・・・」
敵が追いかけてきているのを確認したティオスは振り向き様にそれを迎え撃とうとする。しかしそれはシリルもわかっていた。
「竜魔の・・・」
滅悪の魔力も解放したシリル。水色に光り輝く瞳が、増幅された魔力を物語っていた。
「永久凍土!!」
「鉄拳!!」
ぶつかり合う両者の拳。その勢いは凄まじく、瞬く間に大爆発が周囲に起きる。
「竜魔の・・・」
「!!」
正面からぶつかり合ったはずの敵。それがこの爆風の中、いつの間にか背後を取っていたことに気が付いたが、もう遅い。
「鍵爪!!」
上方から蹴りに重力に負け、地面へと落下していくティオス。地面に衝突する直前で、彼はバランスを整え、翼を羽ばたかせて何とか対応する。
「竜魔の・・・」
体勢を整える時間が欲しかったが、それを許すわけには行かないシリル。少年は加速して迫ると、力強く握られた拳を振るう。
「鉄拳!!」
右ストレートで顔面を狙うが、ティオスはそれを弾き、ブレスの体勢に入る。
「うりゃ!!」
「なっ!?」
発動までのわずかな時間。それを少年は利用した。魔力を宿すことなく左の拳を繰り出し青年の顔を直撃させる。自身から目が離れたタイミングを見計らい、全身に水と風を纏わせる。
「水竜の剱角!!」
頭から視線のずれたティオスへと突っ込む。距離も近く敵に逃げる余裕など一切ない。確実に決まるはずの攻撃だった。だが・・・
バサッ
彼の持っている漆黒の翼が、間一髪でその攻撃を防いでしまった。
「チッ」
舌打ちしてすぐさま距離を取る。ゆっくりと翼の中から現れた青年は、血走っている目をした少年を見て、ニヤリと笑みを浮かべた。
「やっぱり天使の力はすごいな。お前のパワーももちろんだし、俺の防御力にも大きく反映されている」
頬についた汚れを取るよう
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