違和感?
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へと移行させていくカミューニさん。あまりに丁寧に準備している彼を見て、何かとんでもない事態が起きようとしているのではないかと思ってしまいました。
「ただ、その最悪の事態になったら・・・」
手首をグルグルと回しながらシリルたちを見据えるカミューニさん。その眼光は、天狼島で見た時のような、厳しい目付きをしていました。
「俺が何とかしてやる・・・命懸けでな」
第三者side
心配そうに眺めているものたちがいることを把握はしているものの、一切それを気にしている素振りを見せないシリルとティオス。彼らはお互いを見据え、間合いを保っている。
その表情はそれぞれだった。あくまで真剣な表情で、仏頂面とも取れるほどに鋭い眼光を飛ばしているシリル。一方のティオスは、まるで後ろに倒れている天海を思わせるような笑みを浮かべていた。
「「・・・」」
しばしの沈黙・・・両者ともに動き出そうと言う気配が一切ない。だが、それは至極当然のようにも思えた。
彼らはお互いに相手の隙を突き、なおかつ自らの間合いで戦い、優位さを保ちたかった。だが、もっともベストな状態になど持ち込めるはずがない。それを許してくれるような相手ではないことくらいは十分承知している。
それでも何とか自分の優位な状態を作りたい。それゆえにお互いにジリジリと体勢を整えながら、タイミングを伺っている。
バサッ
それほど長い時間は経っていないだろう。しかし、意外にも動き出すタイミングは早々に訪れた。それは両者の翼が大きく揺れたのだ。その原因は・・・
((この風だ!!))
横からの突風。それを彼らは動き出すタイミングだと感じた。なぜかはわからない。ただ、直感的な何かが働いたのだ。
「水竜の・・・」
先に動いたのは水色の髪の少年。力一杯に握られている小さな拳に水がどんどん合わさってくる。
「鉄拳!!」
突風を受けたことにより予想よりも体が流れていたが、それは青年の視覚のうちに入る位置から繰り出されてくる。彼はそれを交わすと、三種の魔力を込めた蹴りを打ち出す。
パンッ
それに対しシリルは切り返しながらその足を叩く。
ティオスはそれによりバランスを崩すが、すぐさま体勢を立て直し距離を取る。
「竜魔神の・・・」
ティオスは今ある全ての滅系魔法を組み合わせた状態。今までにない力を前にしたシリルは、目を大きく見開く。
「怒号!!」
氷をメインとしたブレス。それに水と風が合わさることにより今までの彼のそれとは一線を引くものになっていた。
それを見たシリルは翼を広げ、その場から大きく飛び上がる。あまりの威力と範囲にギリギリだったが、彼は何とか回
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