暑気払いに夏を感じる1杯を・1
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は味が浸透してんのさ」
仕上げに氷全体を崩しながらかき混ぜる。こうすればフラッペのようにシャリシャリとした食感を楽しみながらリキュールを楽しめる。
「な?氷にリキュールをかけただけだが、面白いだろ?」
「あぁ。こういうの好きだぜ?」
他にもメロンリキュールの『ミドリ』をかければまんまメロン味のかき氷みたいな見た目になるし、ウォーターメロンリキュールや、『バカルディ』のモヒートやダイキリ、梅酒なんかの甘味の強いリキュールをかけると美味しい大人専用かき氷が楽しめる。
「あら、何だか美味しそうな物を食べてるわね?長波さん」
「げっ、姉貴……」
「げっ、とはなんです?人を化け物みたいに……。こんばんは提督、良い夜ですね」
「よう夕雲」
やって来たのは長波の姉であり夕雲型駆逐艦の長女、夕雲だった。着任当初から俺に迫ってくる肉食系駆逐艦であり、改二になってからは元々あった色気が更に増して正直耐えるのがツラい。でもまだケッコンしてないのでウチのルール上手が出せないので余計にツラい……いや、正確には俺から迫ったならケッコン前でも『お手付き』するのは艦娘達的にはアリらしいのだが、一度それを許してしまうと仕事中もアピール合戦が今以上にヒートアップするし、嫁共も仕事してようがお構い無しに襲い掛かって来る(意味深)だろう。流石にそれは不味いだろうという事で、鎮守府の治安と風紀を守る為にも俺が鋼の精神で耐えねばならん。
「まったく……5月だというのに暑いですねぇ」
夕雲が襟元を大きく開けて、指で引っ掛けてシャツを前後にパタパタと動かして空気を入れている。その際、チラリチラリと駆逐艦らしからぬ豊満な谷間が見え隠れする。黒いレースの縁取りで紫の生地のブラがまた艶かしい。思わず視線を送ってしまう。
「あら提督、そんな盗み見なくても……『見せろ』と一言仰って下されば幾らでもお見せしますよ?勿論、ベッドのう・え・で?」
そう言って両腕で胸を寄せて上げて、俺に見せつけるようにアピールしてくる夕雲。……いかんな、最近書類仕事が忙しくて溜まってるからか思わずそういう思考に向いている。
「言ってろ。んで、注文は」
「もう……私にも、冷たくて美味しいカクテルくださる?」
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