第百三十五話 中国軍の反撃その十四
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「だから待つんだよ」
「そういうことだね」
「抜刀突撃はまだでい」
幸田は少し自分に言い聞かせる様に述べた。
「その時になったら言うからな」
「あと少しだね」
「ああ、ただ麻友っちはな」
「あたしは刀持ってないからね」
麻友は自分のことにも応えた。
「だからね」
「おう、だからな」
「引き続き援護だね」
「宜しく頼むぜ」
「それじゃあね」
「おいらも行くからな」
抜刀突撃の時はというのだ。
「背中頼むぜ」
「わかってるさ、流石に火打石打つ余裕はないけれどね」
全面的な戦になっているからだ、戦場は常に動いている。その中ではそうした景気付けもやはり出来るものではないのだ。
「だからね」
「おう、ここはな」
「声だけでいいね」
「宜しく頼むぜ」
「松尾先輩はもう切り込んでるけれどね」
見れば今も自分が率いる一万の軍勢の先頭に立って切り続けている、徒歩とはいえその速さは馬にも負けていない。
「凄いね、あの人は」
「日毬っちは本物の剣豪だからな」
「それであの強さだね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「あの娘はあれでいいんだよ」
「抜刀突撃より前に切り込んでいてもだね」
「いいんだよ、あの娘だけはな」
「そういうことだね」
「冗談抜きで敵でなくてよかったぜ」
日毬のその圧倒的な剣技を見ての言葉だ。
「それで人斬り侍でなくてな」
「そうだよね、あれで敵か人斬り侍なら」
麻友も思い言うことだった。
「どうにもならないね」
「ああ、本当にな」
「それで松尾先輩はね」
「あのままでいいんだよ」
剣で敵を切り続けてというのだ。
「それだけで戦局に影響を与えてくれるしな」
「日本の貴重な戦力だね」
「ああ、あの娘に格闘で対抗出来るとすれば」
一騎打ち、それでというのだ。
「難波位だろうな」
「ロシアに言った」
「あいつは強いぜ、おいら自転車部で一緒だけれどな」
幸田が部長で難波が副部長だ、幸田が作戦を立て全体をまとめ難波は万能型のポイントゲッターとして主力になっているのだ。
「あれだけ一人で強い奴はいねえ」
「自転車でもだね」
「ああ、そしてな」
「こっちの世界でもだね」
「その武芸はな」
まさにというのだ。
「あの呂布並でな」
「三国志の英雄だね」
「裏切ることはしねえな」
呂布は裏切りが常だった、その為無双の強さを誇ろうとも生きていた当時から悪評の絶えない人物であった。
「そうした奴だよ」
「それって無敵だね」
「ああ、それで日毬っちに対抗出来るのは」
武芸、それでというのだ。
「あいつ位でい」
「そこまで強いんだね」
「ああ、だからあの娘はな」
日毬はというのだ。
「あのままでな」
「いいん
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