第二百四十六話
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第二百四十六話 自分の手を見ると
梨花は母と話した後自分の部屋に戻ってそうして自分の席に座って学校の授業の予習と復習をした。
それが一段落したところでふと自分の手を見て言った。
「そういえば夏に比べて」
「乾燥していますか」
「ご主人の手も」
「そのことに気付いたわ」
自身の使い魔であるピエールとジュリエッタに答えた。
「今ね」
「そういえばそうですね」
「今のご主人の手は乾燥していますね」
「荒れているという程ではないですが」
「どうも」
「お肌が乾燥しているのね」
自分の手もと思った。
「本当に」
「冬は誰もですね」
「人はそうなるのですね」
「我々は爬虫類なのでそれはないですが」
「やはり人は」
「鱗でもないし毛でも覆われてないし」
それでとだ、梨花はあらためて言った。
「そうなるのね」
「そうですね、そこは仕方ないですね」
「人の場合は」
使い魔達はこう答えた。
「お母上もそうですし」
「テレビのCMでもよくありますね」
「お肌の荒れにはどうかと」
「特にこの季節に」
「そうよね、ああしたCM何でもないと思っていたけれど」
これまではとだ、梨花は述べた。
「それがね」
「違いますね」
「その実は」
「ご主人の手も乾燥していますし」
「そのことは」
「そうね、私も食器をよく洗っていると」
どうなるかとだ、梨花は言った。
「お母さんみたいになるわね」
「ご主人もよくお手伝いをされていますね」
「お母様の食器洗いを」
「妹の利奈様もですが」
「そう考えますと」
「私も気をつけないとね、それに」
梨花はこうも言った。
「女の子って肌荒れ駄目よね」
「それも言われますね」
「CMで」
「では余計に注意しないと駄目ね」
こう二匹に話した、そして梨花はここから肌の手入れというものについて真剣に本を読んだりして勉強をはじめるのだった。
第二百四十六話 完
2020・3・12
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