第三十五話 それぞれの誓い
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「そ、そんな冷たいことを言うなよ親友!辛く苦しい仕事の隙を掻い潜ってサボるのが一番良いんじゃないか〜!」
「お前いつか先輩にクビにされるぞ」
近い将来、本当にジルウェにクビにされそうな未来が容易に想像出来る。
「ヴァン!!」
向こうからプレリーが駆け寄ってきた。
「び、美人の司令官さん!ヴァンを名指しで呼んだってことは…お前って奴は…ヒーローになっただけじゃなくてこんな可愛い彼女まで…裏切り者…!」
「彼女?何のことだよ?」
嫉妬に狂いそうになったシュウだがヴァンの言葉を聞いて、ヴァンは色気よりも食い気だったことを思い出してプレリーに同情の視線を向けた。
「あ、あなたは…」
「いやー、何度も助けてくれてありがとうございます……こいつが相手だと滅茶苦茶苦労するだろうけど頑張って下さい…こいつ超が付くほどに鈍感なんで…」
「え…ええ!?何であなたまで…」
「見てりゃモロバレだから…気付かないのジルウェさんとこいつくらいでしょ」
片手を振りながら生暖かい視線を向けながら去っていくシュウにヴァンは疑問符を浮かべた。
「何だったんだあいつは?」
「さ、さあ…」
顔の熱が治まるまで待つと、ヴァンに向き直るプレリー。
「俺に何か用かプレリー?」
「その…最後にあなたに言いたいことがあって…」
「言いたいこと?」
「ええ、今更かもしれないけど…あなたを危険な目にばかり遭わせてしまって……ごめんなさい。私達とジルウェさんがあなた達を監視するためにジルウェさんの近くにいさせたことも…監視するにしてももっと安全な場所があったのに…」
例えば施設に預けていればヴァンもエールも運び屋で働いているよりもずっと安全に過ごせていただろう。
ライブメタルの適合者の可能性があるかもしれないからといって、被害者の人達の安全を軽視し過ぎていた。
「あなたは一年前のイレギュラーの襲撃でそんな体になって…私達、ガーディアンは…あなたから人としての人生すら奪ってしまった……ヴァン…あなた…モデルXの抑制が効かなくなっているんでしょう?」
「やっぱり気付くか……まあ、気にするなよプレリー。お前が気にすることじゃない。先輩がケチってないでとっとと新しいバイクを用意してくれれば防げたことなんだし…それに先輩と会えて…運び屋のみんなと過ごした時間…プレリー達と過ごした時間があるから今の俺があるんだからな…少なくても幸せだったと思う……」
「ヴァン……」
「…行ってくる。セルパンに今までの借りを返しにな…!」
「ええ…気をつけてね………ヴァン……」
「プレリー?」
声が震えているプレリーにヴァンは首を傾げた。
「本当は…行って欲しく
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