第二章
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娘達を探しに出た、まずは村の中を探したが。
娘達はいない、そしてだった。
夫は妻にこう言った。
「森にもよく行くからな」
「ええ、森にも行ってみましょう」
「そうするか」
「レックスもいるし」
ライアは彼の名前をここで出した。
「だからね」
「ああ、大丈夫にしてもな」
「お昼ご飯食べないといけないから」
だからだというのだ。
「急いで探しましょう」
「そうしないとな」
こう言ってだった。
夫婦で今度は森の中に入った、そこでだった。
夫は家から猟銃を持って行った、妻はその夫を見て彼に尋ねた。
「持って行くの?」
「ああ、念の為にな」
「熊はいないわね」
「狼がいるかも知れないからな」
だからだというのだ。
「念の為にな」
「持って行くのね」
「それで若し鹿に出会ったら」
その時はというのだ。
「仕留めてな」
「二度と畑荒らされない様にするのね」
「ああ、あと足元に気をつけるんだ」
夫は妻にこうも言った。
「蛇がいるからな」
「蝮ね」
「気をつけるんだ、ユリアもレックスも賢いから蝮には気をつけてるが」
「私達もね」
「そうしていくんだ」
毒蛇にも気をつけてというのだ。
こう言うとだった。
二人で一緒に森の中に入った、足元にも周りにも注意しながら。すると。
ユリアを見付けた、そして。
前にはレックスがいた、見ればレックスはユリアを守る様にして怯えて蹲っている彼女の前で何かに対して威嚇して唸っていた。
「ガルルルルル・・・・・・」
「あれは」
セルゲイはその娘達とだ。
その前にいるものを見た、そこにいたのは。
「クズリだ」
「えっ、クズリ?」
「クズリは危ないぞ」
この獣はというのだ、見れば黒く長い毛に覆われた四本足の鋭い獣である。
「小さい子にはな」
「じゃあ」
「ああ、撃つぞ」
こう言ってだった。
セルゲイはすぐに発砲した、すると。
距離が離れていてしかも的が小さくかつクズリも勘がよく咄嗟に逃げたので命中しなかったがクズリは逃げ去った、それでだった。
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