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戦姫絶唱シンフォギア〜響き交わる伴装者〜
第26節「安らぎ守る為に孤独選ぶより」
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…声が大きい。二人きりで話せるか?」

人差し指を口に当て、ツェルトは周囲を見回す。

「……何のつもりだ?」
「疑われるのも無理はない。だが、お前にしか頼めないんだ。……特異災害対策機動部二課と話がしたい」
「それはどういう風の吹き回しだよ!?」

困惑する翔の目を真っ直ぐに見て、ツェルトは頭を下げた。

「マリィを……俺の大事な人達を、助けたいんだ」

ff

「マム、投降するつもりなんだろ?」

早朝、ツェルトはスカイタワーへと発つ前のナスターシャ教授を呼び止め、そう言った。

「投降ではありません。講和を結ぶだけです」
「米国政府が、裏切り者である俺達との約束を守るわけがない!」
「では、他にどうしろと?」

ナスターシャ教授に、ツェルトは毅然とした視線で答えを返す。

「特異災害対策機動部二課だ。政府の連中に比べて、俺には奴らの方がよっぽど信用できる」
「その根拠はあるのですか?」
「俺は二課の装者と何度もやり合った。そして、昨日の戦いで確信したんだ。アイツは信用に値する。あいつらは俺達の事を知ろうとしていたんだ。アイツらなら、きっと分かってくれる。なんたって、ルナアタックから世界を救った奴らだ。その二課と手を取り合えるなら、きっと──」
「いい加減にしなさいッ!」

ナスターシャ教授からの厳しい声に、ツェルトはビクッと肩を跳ねさせる。

「あなたが知っているのは二課の装者であって、二課そのものではありません。個人と組織とは別のもの。二課の装者が信用できる人間だからと言って、彼ら彼女らを擁する組織が政府の犬ではないとどうして言い切れるのですか?」
「ッ! ……それを言うなら、米国政府のエージェントなんて、公権力の犬でしかないじゃないかッ! この前俺達を始末しに来た連中だぞ!?」
「仮に二課が我々を受け容れたとして、日本政府までもが我々を受け容れてくれるとは限りません。もし我々が彼らの庇護下に入ったとして、その時は日本と米国の国際問題に発展しかねないでしょう。テロリストをかくまった組織と、それを庇おうとする国家として舌鋒鋭く非難され、日本は世界から孤立する可能性だってあり得ます。そうなった場合、あなたは彼らに顔向けできるのですか?」
「そ、それは……」

確かに、米国ならやりかねない。
そう確信があるだけに、ツェルトは反論できなかった。

「これが最も不要な犠牲を出さないための、最善の一手なのです。分かってください」
「でも……」
「それに、取引に使うチップのパスワードは私にしか分かりません。彼らにも考える頭くらいはあるでしょう。……あなたの言う道を選ぶには、遅すぎたのですよ……」
「マム……」
「では、私は行きます。留守を任せましたよ」

ナスターシャ教授の背
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