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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第3章 奪われし聖なる剣
第15話 悲劇の誕生
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ばれたのに」
「彼も努力したからね。正直、ボクも驚いている。
戦闘になると、日頃の変態ぶりが、ウソみたいに切り替わるのだからね。
戦闘モードの彼は、もはや別人といっていいだろう」
アーシア救出作戦で、ドライグと対話し、力を引き出して見せた。
あそこが、兵頭一誠の分岐点だったのだと、今ならわかる。
(偽物のアーシアが無残に殺された姿。あの光景が、トラウマになったのだろうな。
原作の彼と比べれば、信じられないほど真剣に実力を身につけようとしている)
木場祐斗と兵頭一誠との戦いで、彼らの力量を認めた彼女たちは、素直に非礼を詫びた。
だが、戦闘の後が、問題だった。
なんと、木場祐斗は、敗北した彼女たちに近寄り、聖剣をへし折ったのだから。
おかげで、鉄くずになった聖剣は、使用不可能な状態になっている。
(使い手として授かった聖剣を破壊された――たしかに、へそを曲げても仕方ないか)
当然、大問題になった。
上の方が協議したうえで、奪われた聖剣3本を取り返すことを条件に、互いが協力することになった。
破片さえあればよいらしく、聖剣の破壊自体はあまり問題にならなかったらしい。
『おまえのせいで、派遣した聖剣使いが使い物にならなくなった。
だから、奪われた3本を取り戻せ』
非常に単純な取引である。
たとえ、2本の聖剣が破壊されようと、残りの3本の聖剣を取り逃がす方が、よほど問題だったようだ。
2本の聖剣を破壊し、さらにあと3本の破壊許可を得た木場祐斗は、張り切るどころか、冷静だった。
おのれの実力に自信をもてたことで、却って冷静になれたのだろう。
慢心はシグナムによって、捨てさせられた――鍛練でボコボコにするという形でだが。
(いずれにせよ、主犯は、堕天使陣営の幹部コカビエル、か。
戦力調査にはもってこいの相手だ――悪いが、獲物はとらせてもらうよ)
――――このときボクは、コカビエルで新技を試す予定だった
◆
「――丈夫ですか!マスターどうかされましたか!?」
リインフォースの前には、顔面を蒼白にした主――八神はやての姿があった。
ふらりとリビングに現れると、ソファーに座り、ぼおっと、宙をみつめている。
先ほどから、リインフォーフォースの必死な呼びかけにも反応を示さない。
肩を揺さぶることで、ようやくこちらに気付いたかのように、顔を向ける。
「ああ、大丈夫。大丈夫だ。ボクは、大丈夫だから。少し、休ませてくれないか。今日は疲れた」
「どこが、大丈夫なものですか。明らかにお加減が悪いようですね――もしかして、紫藤イリナたちとの間に何かありましたか?」
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