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【完結】RE: ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第3章 奪われし聖なる剣
第14話 力への意思
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女が責任をもって監視・保護することで、とりあえずは様子見することになった――問題を保留にしたともいえよう。


――――謎の神器『夜天の書』


 今後この神器を巡って様々な出来事が起こるだろう。
 それは福音であるかもしれないし、災禍であるかもしれない。


 懸念はある。
 いままで、はやてたちは、つかず離れずの距離を保っていた。
 そんな彼女たちが、積極的にリアスに協力――――介入している。
 彼女たち八神家の面々が、何を考えて方針を変えたのか。


(いずれにせよ。はやてたちとは、今まで以上に親しくしないと駄目ね)





 八神はやては、困惑していた。


「久しぶりね。はやてちゃん」


 眼の前にいる栗毛の少女――紫藤イリナが、気さくに声をかけてくる。
 その様子は、明らかに知人にむけるそれだ。


「あー。えっと。どこかであったかな?」

(どういうことだ?なぜボクを知っている。記憶にないだけで、どこかで会っているのか?)


 思わず間抜けな受け答えをしてしまう。
 紫藤イリナ――原作ヒロインの一人で、天使陣営に所属している信心深い(深すぎて若干盲目気味な)少女である。隣の蒼髪に緑のメッシュをいれた少女――ゼノヴィアも同様である。
 白いローブの正装を着ていることからも、分かるように、教会の任務でこの地へきている。
 彼女たちに与えられた任務は――聖剣エクスカリバーの奪還。


 聖剣エクスカリバー。ブリテンのかの有名なアーサー王が所持したという伝説の剣。
 7本に別れ、教会に保管されていた――以前までは。
 そのうち3本が、堕天使陣営に盗まれ、この地に持ち込まれているらしい。
 そこで、教会から派遣されてきた追跡者が、紫藤イリナとゼノヴィアの二人だ。
 彼女たちは、分かたれた聖剣のうち一本ずつ所持・使用可能な実力者である。


(聖剣エクスカリバー、か。紫藤イリナとゼノヴィアの剣からは、以前、強い力を感じられた。7分割されてさえ、あれだけの力。時空管理局なら、喜んでロストロギア認定しそうだな)


 一応、悪魔陣営の庇護下にある以上、天使陣営に所属する彼女たちとは、接触を避けてきた。
 情報は、リアス・グレモリーたちやサーチャーから、知ってはいた。
 が、直接会うのは今回が「はじめて」だった。


 しかしながら、なぜ、紫藤イリナは、自分に親しげに声をかけるだろうか。
 たしか、彼女は、兵藤一誠の幼馴染だったはずだ。
 ボクとの関連性はない。


「ええー!?久しぶりにあった幼名馴染みなのに、酷いじゃない。紫藤イリナ、よ。教会のミサでよく一緒になったじゃない」


 なるほど。と、ようやく得心がいった。

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