第五十八話 入学前のその三十
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「絶対に反省されてるわ」
「だったらいいと思うわ」
「お母さんはそう思うのね」
「だって人は絶対に間違えるから」
だからだというのです。
「その人がしたことは確かに酷いことだけれど」
「待ち伏せして聞こえる様に陰口言ったり」
噂、そして先輩ご自身が言われるにはです。
「神殿の礼拝堂で階段の上から罵ったり」
「どれも絶対にしたら駄目よ」
「どっちがより酷いかしら」
「どっちもよ、相手の人がどれだけ傷付くか」
そうしたことをされるとです。
「そもそも礼拝堂ってすぐ傍にかんろだいあったでしょ」
「そうね、もうそれこそね」
すぐ傍です、後ろを見れば見える位の距離なのが想像出来ます。
「親神様も目の前ね」
「そんなところで人を罵ったらね」
「親神様の御前で」
「いい筈がないわ」
それこそというのです。
「絶対にしたら駄目よ、どちらもね」
「そうよね、私だってね」
「千里が若しどっちかをしたら」
お母さんは私に本気で言ってきました。
「お母さんもお父さんも怒るわよ」
「そうよね」
「絶対に許さないから」
「私もそんなことされたら」
「嫌でしょ」
「絶対にね」
「そんなことはおみちの人でなくてもね」
もう絶対にという言葉でした。
「したら駄目よ」
「そうしたことよね」
「けれど許されないことをしてもね」
それでもとです、お母さんは私にあらためて言ってくれました。
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