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夢幻水滸伝
第百三十五話 中国軍の反撃その十

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「さて、この戦最大の危機や」
「そうした状況やな」
「ほなな」
「どうして乗り越えるかやな」
「こうした状況やと」
 どうかとだ、綾乃は大蛇に応えた。
「どうするか」
「そや」
「それでや」
「ここは力を合わせてな」
「やってくか」
「いや、ここはええ術があるわ」
 綾乃は敵の空船の大軍を見つつ大蛇の八つの頭に応えた。
「召喚の術でな」
「ああ、空でな」
「ご主人が使うとな」
「こうした時は効果的な術が幾つかあるな」
「そういったのを使うんやな」
「黒穴の術に」 
 時魔術師の術の最高位のものの一つだ、ブラックホールを出してそこに多くの敵を吸い込む恐ろしい術だ。
「台風を出すテューポーン、大雷を出す雷神の術も」
「使うんか」
「そうしてか」
「敵の大軍を倒す」
「そうするんやな」
「一度に複数の術を使うと」
 それこそとだ、綾乃は一瞬だが真剣な顔で述べた。
「相当疲れるけど」
「星のモンでもな」
「そうなるけれどな」
「それでもか」
「今回はやな」
「そや、ここはな」
 まさにというのだ。
「その切り札を使ってな」
「この危機を乗り越える」
「そうするんやな」
「そや、陸と海は敵の総攻撃を覆せそうやし」
 それでというのだった。
「お空でもな」
「そうするんやな」
「ここは」
「ご主人の力で」
「そうするな」
「うちの術は相当強いみたいやし」
 星の者、それもその中でもとりわけ強い神星の者達の中でもだ。それが全ての星の者達の頂点に立つ三極星なのだ。
「ここはな」
「やるか」
「今から」
「そうするか」
「そうするで、ほな」
 早速だった、綾乃は。
 百のドラゴンの頭を持ち両脚が蛇の下半身である巨人テューポーンを召喚し大雷を広範囲に放ちブラックホールも出した。
 するとその三つの凄まじい攻撃が中国軍の空船達を攻めた、するとだった。
 嵐と雷、闇の穴の恐ろしい攻撃を受け空船達は空中で破壊されていった、この事態にある空船に乗っていた将軍は言った。
「いかん!これではだ」
「はい、攻撃どころではありません」
「今からと考えていましたが」
「このままでは全滅、いえ殲滅されます」
「我々が」
「敵の棟梁を討てば終わりだが」
 それでもというのだ。
「しかし」
「それでもですね」
「この状況では」
「それ以前ですね」
「我々がその前に殲滅されてしまう」
 こう士官達に答えた。
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