第百三十五話 中国軍の反撃その八
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「終わりや」
「負けを認めるでごわすか」
「ああ、もう戦えん」
自分からこの言葉を出した。
「そやからな」
「これで」
「負けを認める」
こう言うのだった。
「自分の勝ちや」
「承知したでごわす」
「しっかし、おいらも最後で幻術を出したが」
「惑ったでごわす」
「見破られてもか」
「惑ったことは事実でごわす」
魯の幻術にというのだ。
「それ故に全力でぶつけられなかったでごわす」
「おいらの負けでもか」
「見事だｔったでごわす」
「その言葉受け取らせてもらう、ほなな」
「これで、でごわすな」
「おいらは戦線離脱するわ、後の健闘祈るわ」
「承知したでごわす」
北原は魯の言葉を受けた、そうしてお互いに背を向け合って別れてそれぞれの場所に向かった。そうしてだった。
魯は後方に向かうが自分を乗せている黒麒麟に話した。
「いや、ほんまにな」
「やられたか」
「おいらの幻術は羅と施にも中々見破られんかった」
「それだけに自信があったな」
「それを例え幻術の耐性が強くてもな」
「あそこまで見破られると」
「自信が揺らいだわ、そやからな」
これからはというのだ。
「幻術の修行もな」
「やりなおすか」
「そうするわ、しかしおいらってな」
魯は苦笑いになってこうも言った。
「負けが込むな」
「そこを言うか」
「ここぞって時にな」
「それは日本の虎やな」
ここでだ、こうも言った黒麒麟だった。
「何といっても」
「阪神か」
「ここぞって時に負けるからな」
「ここ数年勝ちまくって五年連続日本一やぞ」
「前の阪神や」
「そういうことか」
「自分虎人やしな」
黒麒麟は笑ってこうも言った。
「丁度ええわ」
「嬉しない例えやな」
「まあそう言うな、とにかくな」
「今はか」
「そや、気持ちを切り替えて」
そうしてというのだ。
「休むで」
「そうするか」
「飯でも食うてな」
「ほな北京料理食おうか」
「そうするか」
こうした話をしつつだった、魯は戦場を離脱した。するとそこには日毬に敗れた郭がいて言ってきた。
「やあ、待ってたよ」
「あっけらかんとしてるな」
「だって飲んでるし」
見れば実際に飲んでいる、花華と美蓮も一緒だ。点心や麺を肴にしている。
「だからね」
「戦が終わったからか」
「もうね、そうなったらね」
「飲むしかないか」
「そうやないの？」
郭は魯にも酒を勧めつつ話した。
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