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Saga6-B遭遇〜Huckebein 1〜
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ラに吹っ飛んで絶命した。それと同時、銃声と爆発音と衝撃によって馬たちが興奮状態になって一斉に走り出した。

「チッ!」

「待て、ヴェイ。お前のディバイダーでは食べる部分も粉々になる。私が処理しよう」

サイファーが携えているのは一振りの刀。鞘から解き放たれた刀には“944”という刻印が刻まれていることから、ソレも“ディバイダー”であることが判る。サイファーは突進してくる荒れ狂う馬を真っすぐ見据え、“ディバイダー944”を一閃。馬は一瞬で4本の脚と首を切り落とされ、馬車はこの中で最も力のあるドゥビルが押し止めた。サイファーはさらに他の2頭も同じように処理し、2台の馬車もドゥビルが止めた。

「中身は・・・ほう、肉と野菜と魚介類か。わざわざ氷結魔法で鮮度を保つようにしているな。ヴェイ、ディバイダー起動中に触れるなよ」

「わぁってる。・・・だがこれだけじゃ足んねぇな。もうちょい殺るか」

男たちの死体はヴェイロンの散弾で消し飛ばして処理。馬の死骸は食用として荷台の御者台に乗せられた。ヴェイロン達はバイクで馬車を牽引して一度現場を離れた。そして“フッケバイン”から転送された森の中に荷台を置き・・・

『では馬車をこちらに転送します。引き続き食糧調達に励んでください』

荷台の転送を見届けたことで再び街道の見張りに戻ったヴェイロン達は、そこからさらに2つの隊商を襲撃し、計48人を殺害。奪った馬車は17台。食料も十分調達できたことで、ヴェイロン達も「次で最後にするか」と考えていた。その最後の標的となる3台の馬車が首都に向かっているのを発見。早速バイクを走らせ、隊商の行く手に停車させた。

「な、何者だ貴様ら!」

「賊だ! 客人と荷を護れ!」

ヴェイロン達を轢かないように停車した先頭の馬車の御者台に座るのは男2人。身形の良い男はヴェイロン達の素性を問い質し、手綱を握っているもう1人は革製の鎧を着た男は、荷台の幕に向かって叫んだ。すると荷台から武装した男たちがわらわらと降りてきて、ヴェイロン達と相対した。

「わけのわかんねぇ格好しやがって!」

「どこの国のモンだ、あ゛あ゛っ!?」

「痛い目に遭う前に道を開けろ!」

「聞いてんのかコラ!」

血の気の多い隊商の護衛を務める傭兵たちは、涼しい顔で無視をしているヴェイロン達の態度に「もういい! 殺せ!」と武器を構えた。対するヴェイロンも“ディバイダー928”を、サイファーも“ディバイダー944”を、そしてドゥビルも片手斧の“ディバイダー695”を構えた。

「待ってください!」

ヴェイロンが今まさにトリガーを引くかどうかというところで、女性の声で静止が掛かった。声の出どころは2台目の荷台の中。3台の御者台に座る馬車の持ち主たちや傭兵たちがそち
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