疾走編
第二十七話 全てを知る者
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」
「了解いたしました」
3月17日10:45 ヴァンフリート星系、ヴァンフリート[、EFSF旗艦リオ・グランデ
ヤマト・ウィンチェスター
大体、資料は揃ったな。そうだよな、本当に麻薬密売なのかどうか調書を取らないといけないよな。
しかし…ソバとかないもんかね?チャチャっと何か食べたいんだ、腹減ったんだよ…。食堂で資料整理したのもその為なのに。戦闘糧食じゃカロリーは取れても腹は膨れないからな、調理員長に何か作ってもらうかな…しかし、いい匂いがするな…。って!
「資料集め、進んでる?」
「カヴァッリ大尉…何食べてるんですか?」
「ヌードルよ。レトルトだけど」
「…余分、あります?」
「残念ね。最後の一つ、オットーにあげちゃったわ」
「……」
くそ…リア充どもめ…。おろ?旗艦副長のネルソン少佐が血相を変えてこっちに来るぞ?
「ここに居たかウィンチェスター、やはり奴等は黒だ。帝国艦艇に移乗した陸戦隊から報告が上がって来ている。サイオキシン麻薬の常習者と思われる乗組員が一人や二人じゃないそうだ。中には禁断症状から暴れ出した者もいるらしい。艦長が、提督に報告するのはウィンチェスターだから先に知らせろと言ってくれたんだ。後でお礼言っとけよ?…邪魔したな、じゃあな」
ネルソン少佐は何かまずいものでも見たような顔をして行ってしまった…。
「副長、あたし達の事勘違いしてるみたいね」
「そのようですね…秘密は完璧に守られているようで結構な事です。では行ってきます」
「頑張ってね」
間に合った間に合った。
既に会議室には警備の陸戦隊員と共に帝国艦隊の司令官が連行されていた。
「自由惑星同盟軍少将、エル・ファシル警備艦隊司令官、アレクサンドル・ビュコックです」
「男爵、帝国軍中将、第359遊撃艦隊司令官、ミヒャエル・ジギスムント・フォン・カイザーリングです」
「カイザーリング中将、降伏して下さって本当にありがたかった。戦争をしておってこんな事を言うのも妙ですが、無駄な人死は避けねばなりませんからな」
「真にその通りです。あのような無様な戦をしてしまい、死んでいった者達には申し訳ない事をしたと今更ながら痛感しております。私個人はどのような処遇でも構いません。部下達にはどうか…」
「それは分かっています。ですが、中将を含めあなた方の処遇を決める前に、二、三お聞きしたい事があります」
「それは…」
「質問については、ここにいるウィンチェスター大尉が担当しておりますので、彼から質問させていただきます。飲み物や食べ物、休息などは全て彼に申し出ていただいて結構です。では、また後ほど」
ビュコック提督は会議室から出て行った。カイザーリングに付き添っている陸戦隊員が再度、彼のボディチェックを行った。
「
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