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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第三十一話
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でやっていた『マイソロ』の通りならば…きっとメリアは眠ってしまうだろう。
僕は言葉を濁しながらそう応える。





「……なら、衛司はどうなっちゃうの…?」


「―――っ!!」


カノンノから出た言葉に、僕は思わず顔を歪めてしまう。
僕には、メリアが世界を救った後……『僕自身』がどうなるかは分からない。
このままこの世界に居続けるかもしれないし…『元の世界』に戻るかもしれない。

…ただ、元の世界に戻っても

『僕自身が生きているかどうか』は……



「――……衛司…?」


「っ――なんでもない。…どうなるのかな…僕自身にも分からないよ。イレギュラーな訳なんだし」

思考が巡り回っていると、不意に届いた不安げなカノンノの声に、僕はカノンノの方へと振り返ると苦笑を浮かべてそう冗談混じりに答えた。彼女の不安げな表情を見たくないから。

カノンノはそんな僕に対し、ゆっくりと立ち上がると……僕の胸元に顔を埋めるように抱きついてきた。


「ぇ……カノンノ……?」


「衛司……私は…君が居なくなったら……寂しいよ」


突然の事に呆然としてしまうが、抱きついたままそう声を出すカノンノに僕はそっと頭を撫でて応える。
僕自身がどうなってしまうかは分からない。だから言葉で答える事は出来ない。

ただ、今この時だけでも、長く彼女と居たい。彼女を寂しがらせたくない。
…そんな思いを込めながら……ただただ、彼女の頭を撫で続けた。




―――――――――――――



「――どうだい、全ては順調な方かな?」


「――はっ!今三割程、出来上がっております」



――様々な機器類が置かれた研究所のような場所。
そこで、一つの画面を見ながら青白い顔の男――サレと、研究員であろう白衣を着た男が話していた。
研究員の返答に、サレは不適な笑みを浮かべた。


「うんうん、順調でなによりだよ」


「はっ!ありがとうございます。…しかし、上手く完成するかの確率はいまだ25%程ですが…」


「なに、失敗すればまた作り直せばいいさ。奪った星晶はまだまだ残ってるんだしね」


研究員の言葉に、サレは不適な笑みを浮かべたままそう応える。
そんなサレの言葉に、研究員は首を傾げた。


「…サレ様らしくありませんね。『失敗しても構わない』、など」


「ん?あぁ…答えは簡単さ。…『コレ』の持ち主になる人間には、もうちょっと『強く』なって欲しいからね」


「はぁ……成る程」


研究員の言葉にサレはニヤリと笑いそう言うと再び画面へと視線を移す。研究員もそれに納得したのか、同じく一つの画面へと視線を移した。

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