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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第三十一話
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を奪い、失踪した」


その一言は、事態を更に最悪な方向へと向ける報告であった。









―――――――――――――



「――そっか。そんな事があったんだ…」


「――うん。皆、かなりピリピリしてて大変だったよ」


――医務室にて、いまだ全快ではなく休んでいてホールでの出来事を知らなかったカノンノに説明すると、カノンノは不安げにそう言った。

サレの行方…結局ウリズン帝国はそれを知る事が出来ず、サレが一体何の目的で数名の兵士と研究員、そして星晶を奪って失踪したのか謎のままらしい。
一応兵をまわして捜索はしているらしいが、姿どころか情報一つ回ってきていないらしい。

サレ……多分、いやきっと『リバース』でのあの性格上、此方を妨害してくる事は確実だろう。警戒はしておかないとな。


「ぁ、そうだ。ヴェラトローパの話、メリアから詳しく聞いてみたんだ。凄いよね…『ヒトの祖』って」


「うん、そうだね。…世界と共に、創造する為に地上に降りたんだっけ」


不意にカノンノが出した話題に僕は頷くと、メリア達から聞いた話を思い出しながら応える。


「私達、その『ヒトの祖』の子孫なんだなって思ったら、すごく不思議な気分。
不思議で、素敵な事だと思うけど……でも、今の世界はどうなのかな…」


「……カノンノ…?」

「戦争したり、奪い合ったり、欲しがったり。皆が皆、別々の方向を見てる。…世界樹は…、寂しがってないかな」


言葉を続けながら不安げな表情を浮かべ徐々に俯いていくカノンノ。その様子に、僕はそっとカノンノの頭を撫でると言葉を出す。


「…大丈夫だよ、きっと。ウリズン帝国だって、変わってくれたんだから…皆、遅くなってもきっと同じ方向を見てくれるよ」


「ん…そうだね、今悲観的になったらだめだよね。世界を良くするために、アドリビトムはあるんだもん」


僕の言葉にカノンノは一度頷くと、顔を上げてそう言う。
僕はそれを見ると、ゆっくりと頭を撫でていた手を離した。



「ん。ならカノンノも早く体調よくして依頼を手伝ってもらわないと。今もいっぱいいっぱいなんだから」


「うん!……ねぇ、衛司」


「……ん…?」


カノンノの返事を聞き医務室から出ようと後ろを向くと、カノンノが僕を呼んだ。


「……世界が良くなったら…もしかしたらメリアは、予言の通りに世界樹へ帰らないといけないかもしれないんだよね…?」


「……もしかしたら…かもね」


ディセンダーの予言。それはディセンダーは世界を救うと、再び世界樹へと眠ってしまうという結末。
定かではないけど…僕が『元の世界』で今ま
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