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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第二十九話
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ドクメントを展開する。展開されたハロルドのドクメントの色は…カノンノの頭上のドクメントとは違い、全てが白であった。

「…やっぱり……カノンノの頭上に見えるドクメントは普通のヒトとは違う…」


リタの言葉に、一瞬カノンノの表情が変わったのが見えた。


「…感じるわ。この中にヴェラトローパを…どうして、カノンノの中に…?」


「ちょっと、本当なのっ!?…だとしたら、…さらに展開すればヴェラトローパのドクメントが手には入る…」


「それって……そんな事したら、カノンノの身体に負担がっ!!」


「ううん、続けて。ヴェラトローパを出現させる為に必要でしょう…?」


セルシウスとリタの言葉に思わず声を荒げてしまうも、カノンノがそう言葉を出した。






確かに今…ヴェラトローパを出現させるのに必要なドクメント…その唯一の手段が今、カノンノしか無いのだ。
くそっ……自分に何も出来ない歯がゆさに思わず舌打ちをしてしまう。


「……わかった。じゃあ、少し我慢して」


リタは頷いてそう言うと、カノンノの頭上のドクメントを更に展開しようとする。
少しして出ていた色の違うドクメントの上に更に大きなドクメントが展開された。


「これよ。ヴェラトローパのドクメント!!」


「ちょっと待ってよ。――よっし、コピー出来たっ!可視化を解除するわ!!」

セルシウスの言葉に、リタは現れたドクメントに手を伸ばす。すると、リタの別の手に小さめなヴェラトローパのドクメントが現れた。リタはそう言葉を出すと、カノンノとハロルドに現れていたドクメントが消えた。
そしてその瞬間……カノンノの身体が傾いたのが見えた。



「っ!!カノンノっ!!」


カノンノの身体が動き出した瞬間その場を走り出し、彼女の身体が床に落ちる前に何とか抱き止める。皆はそれがわかったと同時に、カノンノに駆け寄ってきた。



「……やっぱり、かなりの負担だったのね。肉体とドクメントにズレが生じたのかも」


「っ……とにかく早く医務室に運ばないと……」

「そうね、よーく休ませてあげないと……衛司、医務室まで運んで上げて…こっちはヴェラトローパへ行けるようにしとくわ」


ハロルドの言葉に僕は頷くと、カノンノを抱き上げて、医務室へと走り出した。
改めて……自分に何も出来ない事に歯がゆさを感じながら……――。





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