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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第二十九話
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室へ…いいわね?」

セルシウスはそう言うと、ホールの方へと入っていった。
カノンノの方を見ると、ヴェラトローパの絵をジッと見ながら…真剣な、そして不安気な表情を浮かべていた。


「……カノンノ……」


「……うん、大丈夫。大丈夫……だけど……っ」


僕の呼びかけにいまだに真剣な、不安気な表情を浮かべたままそう言葉を繋ぐカノンノ。僕はそんな彼女に…そっと手を伸ばして、彼女の手を握った。


「衛…司……?」


「…今はこうするしか出来ないけど…行ってみよう、カノンノ…」


「……うん」




僕の言葉に、カノンノは少し間を開けながらも僕の手を握り返し、ゆっくりと頷いた。







―――――――――――――



「――この風景が、ヴェラトローパ…?」


――研究室にて、カノンノが描いたヴェラトローパの絵とセルシウスの説明を聞いて、全員が驚いた表情をしていた。
因みに今研究室にいるのは僕、カノンノ、メリア、セルシウス、リタ、ハロルド、ウィルである。


「……しかし、カノンノがなぜそれを?」


「わかりません…ただ、いつもの様に紙の上に風景が見えて…」


依然、驚いた様子のままのウィルが問うと、カノンノは不安気な表情で、そう答えた。


「……これは、どういう事なの…?…カノンノ、あんたのドクメントを見てもいい?」


「っ…リタ…それは……」

「衛司…大丈夫だよ…」


リタの出した言葉に、思わず反応してしまう。ドクメントの展開…あれは一度体験しているからわかるけど…ただ少し展開しただけでも疲労感が凄い。それに今の不安状態のカノンノに、ドクメントを展開させたら…彼女に更に負担を掛けてしまうかもしれない。
そう思ってカノンノの前に立とうとすると…そう、カノンノに呼び止められてしまった。
顔を向けると……カノンノは真剣な表情で真っ直ぐとリタを見ていた。
…こんな表情されたら…止められやしないや…。

僕が道を開けると、カノンノは深呼吸をしてリタの前まで歩み寄る。リタはそれに頷くと、カノンノのドクメントの展開を始めた。



「……衛司……」


「…大丈夫だよ、きっと……」


ドクメントが展開されていくカノンノを、心配そうに見ながら僕を呼ぶメリアの頭をそっと撫で安心させる。
徐々に展開されていくカノンノのドクメント。それは以前見た白い輪だが…最後に展開された頭上のドクメントだけ、色が違っていた。


「――この頭上のドクメント……ハロルド、あんたのドクメントと比べたいの。いい?」


「オッケー」


リタの問いにハロルドが軽く答えると、リタはハロルドの
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