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戦闘携帯のラストリゾート
怪盗乱麻のサイドチェンジ
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を告白した君を責めたてたんだから」

 サフィールにとっては、わたしの態度なんて関係なくキュービの思惑を想定していたらしい。
 キュービが安全に何よりも気に配る性格なのを知っているからなのかもしれないけど……何も知らなかったのはわたしだけ。
 そんな彼女は、今頃サフィールがわたしを捕まえたと聞いてどう思っているのか、ラティアスはわたしを心配してくれているのか。
 ……今からやろうとしていることが上手くいくか不安はある。騙されたとはいえ、わたしの身を案じた上での嘘だったんだから身勝手だとも思う。
 それでも、わたしは自分の意志を貫くと決めた。
 用意されたシナリオの模範解答を演じるのではなく、自分の意思で切り開く怪盗乱麻であると。

「もうすぐチュニン姉さんが来る。覚悟はいい?」
「今更引き返せないもの。サフィールこそわたしを捕まえた覚悟、出来てるわよね」

 わたしが捕まったと知ったキュービはあっさりサフィールと対面する要求を飲んだ。
 チュニンを迎えにいかせるから三人でバトルシャトーまで来ること。そこで怪盗乱麻を引き渡し、サフィールと一対一で話すことを約束した。
 迎えに来る時間までは、あと30分くらいある。

【3,2,1。ご到着ですね】
「サフィールッ! いい加減にしなさい! どこまで姉様達に迷惑をかければ気が済むのです!」

 ドアを蹴破る勢いで、真っ赤な髪が怒りで天井に伸びそうなほど振り乱しながらチュニンが部屋に押し入ってくる。
 わたしの安否を確認したら、サフィールを直接殴り飛ばす──そんな意思を隠そうともしていない。

『キュービに大人しく二人を連れてくるよう言われなかったの? チュニン姉さん』
「姉様は、あなたの肩を半端に持つルビアではなくチュニンに頼みました、それが全てです! さあ、大人しく彼女を離しなさい。さもないと」
『オレ達二人を大人しくシャトーまで連れて行け。さもないと──この子を殺す。今すぐ部屋を出て、歩いてシャトーまで向かうんだ。こっちを向くならその度に彼女に傷が付くことになる』

 怪盗乱麻の喉元にナイフを突きつける。
 いくらチュニンの身体能力が異常に優れていても、喉を切り裂くのは一秒と掛からない。
 どれだけ彼女の放つ音の衝撃が鋭くても、この密接した状態で前後不覚にすればそれこそ招いた怪盗乱麻を傷つける可能性がある。

「子供の遊びじゃないんですよ。あなたに他人を傷つけるような蛮勇さがないのはわかって……!?」
『ああそうかよ、じゃあわからせるさ。オレは姉さんの知ってるオレじゃない。あんたなんか姉さんでもなんでもない』

 わたしの体に鈍い衝撃が走って。視界に赤いものが飛ぶ。怪盗乱麻の肩口を突き刺したからだ。

『これ以上こっちを見るなら、もっとひどい傷
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