アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三十話 折れることを知らない不死鳥の剣
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手段を使うことにした。
大剣を上段に構え、鮮やかな蒼色のライトエフェクトを纏わせる。そう・・・すなわち、オシリスがとる手段は――――真っ向勝負である。
重単発月光剣技 ≪ルナティック・ミーティア≫
鞘から勢いよく抜かれるソレイユの長刀。上段から勢いよく振り下されるオシリスの大剣。この状況では、先日の様にスキル・キャンセラーを使いオシリスの虚をつくことはできない。そのため、ソレイユはスキル・キャンセラーを使うことなく真っ向からぶつかりに行った。
最上位剣技同士がぶつかり合い、今までにない甲高い音があたり一帯に響き渡ると同時に衝撃波まで伝わった。そして、再びソレイユにとってあまりよろしくない、オシリスにとって好機とも取れることが起こった。すなわち・・・
ガギィンッ!!
愛刀である長刀が折れてしまった。粉々に砕け散る刀身の破片が宙を舞う。それを見たオシリスは勝利を強く確信した。タイミングよくディレイが解け、ソレイユに斬りかかっていく。ソレイユもディレイが解け、斬りかかってくるオシリスを迎え撃つ。
「俺の勝ちだ!!≪剣聖≫!!」
「まだだっ!!」
一瞬だが、ソレイユの行動の方が早かった。ポリゴン片になる前の折れた長刀をオシリスに向かって振るう。そんな苦し紛れの攻撃をオシリスは意に介すことはしない。折れた剣で戦えるほど、剣の世界とは優しくない・・・・・・そう、優しくないのである。だが、それ以上に優しくなかったのはソレイユという存在だった。
―――――それは唐突に起きた。
ソレイユが振るっていた長刀に焔のような紅蓮のライトエフェクトを纏い、美麗な不死鳥の鳴き声が一声鳴り響くと、折れたはずの刀身が復活していた。
「なっ!?」
想定してなかった光景に驚愕するオシリス。だが、復活したソレイユの長刀が鮮やかなライトエフェクトを灯し、オシリスを襲う。オシリスはソレイユを攻撃するはずだった大剣を即座に防御に回す。
タッチの差でオシリスの大剣の防御が間に合ったその時、ソレイユの言葉が響き渡った。
「一つ、教えておこう・・・スキル・キャンセラーにはこんな使い方もあるんだよ」
突如ライトエフェクトが消失し、ソードスキルにしては軽い斬撃が防御した大剣を襲う。困惑するオシリスをよそにソレイユは長刀を振りかぶる。やっと事態の認識が追い付いたオシリス先ほどの攻撃を無理な姿勢で防御したため体勢が崩れていた。ソレイユの長刀に深紅のライトエフェクトが灯り、オシリスを襲う。
二連剣聖剣技 ≪グランド・クロス≫
「う、うおぉぉぉぉぉっ!!!!」
それは今までにない咆哮だった。大剣を手離し、転がりながらグランド・クロスの一撃目を避ける。オシリスが素早く起き上がりながらソレイユの方を向くと二撃目が放たれ終
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