アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三十話 折れることを知らない不死鳥の剣
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る。戦いの駆け引きではソレイユの方が上手だったらしい。先ほどまでの、均衡していた戦いは見る影もなかった。どうやら、決着のときは近いようである。
◆
そこから、二人のHPが減るのは早かった。カウンターという隠れた奥の手をだし、オシリスを崩していったソレイユはもちろん、それに負けじとオシリスもソレイユのHPを削っていく。ソレイユの防御力はないに等しいのでたった数撃当てるだけですでにHPは大幅に削れていく。すでに二人のHPは危険領域まで落ちている。あと一撃、ないし二撃で決着はつく。
もはや、何合打ちあったかなど数えるのが馬鹿馬鹿しくなるほど剣戟を繰り返した結果、ソレイユが下段から切上げを行い、それを迎え撃つ形で上段から大剣を勢いよく振り下し刀と大剣がぶつかり合った瞬間にそれは起こった。
「おらよっ!!」
ガギィンッ!!
「っ!?・・・ちっ!!」
今までよりも一層高い甲高い音を立て、ソレイユの刀が折れてしまった。刀の破片が舞う中、ソレイユは即座に左手持っていた折れた刀の柄をシリウスに向かって投げ距離を取っていく。システムアシストもついたため、勢いよく飛んでいく。その飛んでくる柄をオシリスは体を捻り避けるとソレイユに向きなおり、してやったりの顔で口を開いた。
「アポカリプスのときに消耗しすぎたな・・・ただでさえ、刀ってのは耐久力が低いからな・・・さぁ、これからどうする?」
「まだ、こいつがあるさ」
そういって長刀を鞘に納めると、居合の構えを取る。その構えは七十五層の闘技場で見せたものと同じものだった。案の定、居合の構えを取ったソレイユの長刀に黄金色のライトエフェクトが纏われた。
しかし、その技はすでに見切られているはずである。それをわからないソレイユではないはずなのだが・・・。ソレイユの意図がつかめないオシリスだが、その体はしっかりとソレイユを迎え撃てるようにしていた。
「わかってるのか・・・その技はすでに破られてるんだぞ?」
「ああ、そんなことは百も承知だ、よっ!」
オシリスの言葉にソレイユは不敵に笑うだけであった。そのことに眉をひそめるオシリスだが、そんなことはどうでもいいようにソレイユは鯉口を切った。
最上位剣聖剣技 ≪ワールド・エンド≫
七十四層のフロアボスであるグリームアイズを葬り、七十五層の闘技場でオシリスに見切られていたソードスキルである。
「だから、それは見切れるって言ってるだろ!!」
しかし、今回は七十五層の闘技場のときと同じようにワールド・エンドの攻撃範囲から外れようとはしない。なぜなら、もし、あの時のようなことをすれば、二の舞になるのは目に見えている。だから、オシリスはワールド・エンドの間合いから逃れることができない。したがって、それを破るには別の
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