アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第三十話 折れることを知らない不死鳥の剣
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」
砂埃が徐々に晴れていく中にソレイユの自分の言動を棚に上げた声が響いた。完全に砂埃が晴れると、そこには大剣を長刀で受け止めているソレイユ姿があった。パッと見、ソレイユはダメージを受けている様子はない。そのことを疑問に思っているオシリスは大剣に力を込めながら、ソレイユに問い掛けた。
「しかし、どうやって凌いだ?」
「まっ、≪月光剣≫にもつく場所あったってことさ」
「つく場所?」
「ああ」
ソレイユの言ってる意味を理解できないでいるオシリス。そんなオシリスをよそにソレイユは言葉を続ける。
「種明かしをすれば、あの時、大剣の一撃を長刀で防御した。しかしそれだと、≪月光剣≫の斬撃波は防げない。だから、二刀目を使ったのさ」
いつの間にか腰に差してあった刀がソレイユの左手に逆手で握られていた。
「逆手から繰り出すソードスキルが短剣スキルにはあるだろ?まぁ、早い話が、だ・・・」
言葉を区切り一息つくと同時にソレイユは身を引く。いきなりのことに体勢を前のめりに崩されるオシリスだったが踏ん張った瞬間、今度は鍔迫り合っていた大剣が力強く弾かれた。そのため、必然的にソレイユとの距離が開いた。
「≪月光剣≫の光の斬撃波はソードスキルで相殺することができるという訳さ・・・それを考えると、スキルディレイが存在しない≪剣聖≫ってのは≪月光剣≫を倒すために作られてるみたいだな」
ソレイユの言葉にを聞いたオシリスは驚きで軽く目を瞠る。
「・・・・・いつ、気が付いた?」
「“わたし”とあんたが七十五層の闘技場で戦ったとき、“わたし”は≪フラッシング・ペネトレイター≫を使っただろ。そのときにあんたは光の斬撃波を使わなかった。ペネトレイターは直線的な突進技だ。あんたの腕をもってすれば、そんな単調な攻撃に斬撃波を当てられないわけがない。だから≪月光剣≫の弱点がソードスキルであることが分かった。そして、≪剣聖≫の効果はスキルスロットにセットしてある他系のソードスキルをスキルディレイを起こさずに使うことができる、と言うものだ。そこから考えられるのは、もはや自明の理だろ?」
「とんでもねぇ観察眼だな・・・。しかし解せないな、なぜ、そんなピンポイントで適当なソードスキルを使うことができた?一体いくつの武器スキルをスロットに入れている?」
「スキル詮索は野暮ってもんだぜ、と言いたいがいまさらだからネタばらしといきますか・・・」
「・・・・・・・」
息をひそめ、ソレイユの言葉を待つオシリス。そんなオシリスに構わず、ソレイユは自分のステータスを明らかにしていく。
「“わたし”のレベルは296。スキルスロットは三十六。それで全武器スキルをセットしてある」
「・・・・・レベルについては何も言うまい
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