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おぢばにおかえり
第五十八話 入学前のその二十七

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「就職する子もいるし」
「そうでしょ。だからね」
「もうお化粧と鴨なのね」
「考えていかないとね」
 そうしないといけないというのです。
「駄目なのよ」
「そういうことね」
「そう、じゃあ頑張っていってね」
「わかったわ、そうしたこともね」
「それじゃあね」
 私はお母さんに答えました。
「そうしていくわね」
「そういうことでね」
「ええ、それと」
 私は今度は自分からお母さんに言いました。
「長池先輩と一緒に遊びに行く時は」
「お化粧するのね」
「あと美容院もよね」
「散髪屋さんじゃないのね」
「何かね」 
 大学生にになるし先輩にお会いするからです。
「そこじゃないとね」
「そう思うからなのね」
「ええ、美容院じゃないと」
 本当にこう思います。
「駄目と思うから」
「それでなのね」
「行ってきたいけれど」
「じゃあ行ってきたらいいわ」
 お母さんは私に笑って答えてくれました。
「美容院ね、ただお化粧は」
「何かあるの?」
「そっちは千里まだしたことないでしょ」
「ええ、まだね」
 高校の時はそうしたことに厳しい学校なのでしていませんでした、リップクリーム位しかしていませんでした。
「したことないわ」
「だったらね」
 それならというのでした。
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