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夢幻水滸伝
第百三十五話 中国軍の反撃その四

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「そうなりますので」
「だからですね」
「何とかしたいですが」
「一騎打ちに勝った星の方はまだおられず」
「軍勢を率いている方々も」
 その両方がというのだ。
「手が一杯です」
「今は」
「安心せい」
 ここで大蛇の声がした。
「ここはわしが踏ん張る」
「貴方がですか」
「わしは何や」
 大蛇の頭の一つが雅にテレパシーで言ってくる、雅もまたテレパシーで応えてそうして頭の中で会話をしているのだ。
「一体」
「八岐大蛇です」
「ドラゴンの一種やが」
「並のドラゴンよりもですね」
「ずっと強い、神の域に達してる」
 まさにというのだ。
「それでその力もな」
「絶大ですね」
「そのことはわかってるな」
「はい」
 まさにとだ、雅も答えた。
「八つの頭からそれぞれ炎や氷の息を吐き」
「あらゆる術も使えるわ」
「まさに神です」
「そのわしがおるしや」
 大蛇は雅にテレパシーでさらに話した。
「ご主人自体もな」
「かなりのお力ですね」
「両方共そっちの世界で言う核兵器並の力がある」
「だからですか」
「安心せえ」
「では」
「わしが全力で戦うからな」
 それ故にというのだ。
「ご主人と。ここは任せてくれるか」
「必ずですね」
「敵を倒す」
 こう雅に約束した。
「ええな」
「では」
「そっちは陸と海に専念してくれ」
 そちらの戦にというのだ。
「ええな」
「その言葉に頷かせて頂きます」
「そういうことでな」
「ではこのこと皆さんにお話します」
「頼むで」
 これで大蛇は雅とテレパシーでの会話を終えた、そしてだった。
 雅は大蛇との会話をそのまま太宰達に話した、すると太宰が確かな顔で言った。
「それでは」
「ここは、ですか」
「それで安心出来るかといいますと」
 太宰は慎重だ、一つの政策が失敗した時に備えて対策を幾つも用意する程だ。また綾乃への諫言も行なう。 
 そうした性格であるからだ、こう言うのだった。
「難しいです」
「そうですか、宰相殿は」
「ですがここは」
「人がいない」
「ならです」
「お任せするしかないですね」
「はい」
 太宰は雅に決断した声で答えた。
「最早」
「それでは」
「そしてです」
 太宰はさらに話した。
「私達はこれからです」
「陸と海で、ですね」
「戦いましょう、敵はいよいよ来ます」
「そして攻めに入りますね」
「ならです」
「その攻める瞬間に」
「攻撃を仕掛けましょう」 
 地震を起こす術、それでというのだ。
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