第164話
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都市に住む生徒や教師の食事を賄えないだろ。」
「んじゃあ、鍋とかは早めに食べた方が良いか。
値上がりしてからじゃあ、食べられないし。」
二人の会話に膝枕で耳かきなんて存在するしないなどいう、くだらない談義をしている土御門と青髪ピアスが談義をやめて入ってくる。
「カミやんは今日は鍋にすんの?」
土御門が続けて言う。
「にゃー。
すき焼きだったら安くて美味い店を知っているぜい。」
その会話が伝播していき、隣にいた生徒も加わる。
「一〇月なのに鍋って早すぎないか?」
そこから一気に話は広がっていく。
制理を囲んでいた生徒達もこちらの話に加わってきた。
「お前ら今日はどっか店に行く訳?」
「美味しい店の独り占めとは許せませんな。」
「俺はむしろ鍋より焼肉の方が好みなんだが。」
「待て待て。
皆で金を出すんだから多数決で決めようぜ!」
あれ?、と上条は目を点にする。
話題の中心だった上条は置いて行かれ、話が勝手に進んでいく。
何を食べに行くのか、ウェイトレスさんは巨乳がいいとか、様々な意見が飛び交っている。
話題から逸れた制理は疲れたような表情をしていた。
「恭介のせいで疲れたじゃない。」
「あの発言でああなるとは思わなかった。」
「てか、吹寄さん。
この騒ぎどうしましょう?」
おろおろしながら上条は制理に聞く。
大きくため息を吐いて、顔を洗うように両手で表情を隠し、その両手で一気に上に上げて頭の後ろへ回して、耳に引っ掛けていた髪を完璧な形でオールバック状に整えたのち。さらにいくつかのヘアピンで固定していく。
「お弁当はあとで食べるとして。」
彼女は教壇に向かっていく。
彼女の本気の姿を見て、上条は思わず叫んだ。
「吹寄おでDXッッッ!?」
「さあ!!
このあたしが面倒を見てやるからさっさと清き一票を入れなさいッ!!」
あんまり綺麗に掃除されていない黒板をドバンと叩いて大声を出す。
この騒ぎは小萌先生が入ってくるまで収まらなかった。
ちなみに今夜はすき焼きに決定した。
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