アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第二十七話 全てを穿つ必殺を持つ狼の槍
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で少しずつ減少しているのだ。即座にその意味を理解したシリウスは急いでその場を離れた。
「・・・くそっ!こんな攻撃アリかよ!」
走りながら悪態をついてしまうシリウス。ようやく、HPの減少が止まったところで足を止め、アメミットの方を見据える。とうのアメミットは口を地面から抜き、ギョロッと爬虫類の目がシリウスを捉える。
「・・・・・最後の最後でめんどくさいことになったなぁ」
どうするか、と考えるシリウス。現状の手立ては二つ。一つ目先ほど考えたギリギリで回避してカウンターを喰らわせる方法。ただ、この方法を取るとアメミットのわけもわからない攻撃?でHPが減少してしまう。そのため、それを覚悟でやらなければならない。二つ目は最初のころと同じく胴体を攻撃する方法。≪神槍≫の効果があればダメージは通るので二つ目を採用したいところである。
しかし、そうは問屋が卸さなかった。体の周りをよく見ると黒い霧らしきものが漂っている。
「正直、あれには触れたくないんだよなぁ・・・」
シリウスの直感が告げていた。あれは危険だ、と。よってシリウスが採用できる攻撃手段は一つ目以外有り得なかった。
「・・・・・・しょうがねぇ、めんどくせぇから一発勝負といきますか」
そういいながらウインドウを開き、操作していくシリウス。今度は先ほどよりも早く操作が終了した。しかし、アメミットの攻撃ははじまっていた。頭を大きく振りかぶり、次の瞬間大口を開けて迫ってくる。もうその時点でHPの減少は始まっていたが、シリウスは攻撃圏外に退避しようとせず、大口を開けて迫ってくるアメミットをじっと見据えていた。
ある程度距離が詰まると、シリウスは即座に攻撃圏外に移動する。ある程度距離を置いた直後、先ほどまでシリウスがいた場所にアミメットの口が突き刺さった。砂埃が舞う中シリウスは投槍の構えを取り、アミメットの方をただじっと見据えている。砂埃が晴れ、アメミットの姿を捉えると、顔面にめがけて投げた。投げられた槍は何の障害に阻まれることなく、その眼球に突き刺さった。
【――――――――っ!?】
わけのわからない悲鳴を上げポリゴン片となって消えていくアメミット。完全にアミメットが消滅すると、一本の槍は地面に突き刺さった。
「おつかれ、ウルファウス」
愛槍に労いの言葉をかけ地面から抜くと、出口だというように出現した扉をくぐっていった。
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