第三章
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杏奈は猫を引き取って家に連れて行った、病院で猫の性別も教えてもらったが雌だった。その雌猫とだった。
杏奈は一緒に暮らしはじめた、学校をさぼったのはこの時だけでなく時々気が向くとそうしていた。そして。
家では猫と楽しく暮らしていた、そこで。
この日は学校を休まず授業が終わってから家に遊びに来た皆実に自分の部屋で笑って話した。二人共部屋着もラフだ。
「猫の名前を付けたよ」
「何ていうの?」
「ミーっていうの」
「猫らしい名前ね」
「実際にそう鳴いてたからね」
だからだとだ、二人でサイダーとスナック菓子を口にしつつ話した。
「だからね」
「それでその名前にしたの」
「そうだったのよ」
こう言うのだった。
「ミーってね」
「そうなのね」
「そう、それでね」
杏奈はスナック菓子、カルビーコーンを食べつつさらに話した。二人共実に快適な感じでくつろいでいる。
「最初は懐かなかったけれど」
「今はなの」
「あたしには家に来たね」
まさにというのだ。
「その日にね」
「早速だったの」
「懐いてくれたのよ」
「やっぱり拾ってくれた人だから」
「それでかな、とにかく懐いてくれて」
拾って家に連れて来たその日にというのだ。
「今じゃ親友よ」
「親友なの」
「家族でね」
かっぱえびせんを食べる皆実に言う。
「そうなってるよ」
「ここに来てその日でなのね」
「そうなったのよ、だからね」
ここでだ、杏奈は。
自分のベッドの上で丸くなっているそのミーを見た。もう毛は奇麗になっていて落ち着いた感じになっている。
そのミーにだ、杏奈は。
猫のおもちゃ、先が丸い綿になっている棒を出した、するとだった。
ミーは杏奈が動かした棒を見て目を輝かせてだった。
右の前足を出した、そこからさらにだった。
左の前足も出して前足を両方しきりに出す様になり。
立ち上がってどんどん動く様になった、杏奈はそのミーを見て微笑んで言った。
「こうして毎日遊んでるのよ」
「猫ね、そこは」
「猫って実際に目の前で動くものに反応するから」
「それでなのね」
「こうして遊んでるのよ」
「毎日なのね」
「いつもね、こうして」
そのうえでというのだ。
「遊んで楽しくしてるよ」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
そのうえでと言うのだった。
「明日もこれからも」
「ミーとなの」
「楽しく凄くよ」
「本当に親友になってるね」
「あんたもそうだしミーもね」
どちらも親友だとだ、杏奈は笑顔で言ってだった。
ミーと遊びながら皆実と一緒におしゃべりもした、友人達に囲まれている彼はとても幸せな笑顔だった。
親友になった猫 完
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