第三十話 時間の合間に
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って自分達がロックマンと言う強大な力を手にしているということだけだ。
「そう言えば助けた人達はどうしてる?」
「ほとんどの人達は元気に暮らしてるよ…ただ、トラウマになった人もいて、家から出ない人もいるみたい…どうやら街の人達にも薄々気付いている人がいるみたい。セルパン・カンパニーが何か悪事を働いてるんじゃないかって」
「そうか…」
無言になって景色を見つめるヴァンとエール。
あの頃と全く変わらない景色でも、見つめている自分達の気持ちが変わればこんなにも違うように見える。
「ライブメタルは揃ったし、後はパスコードの修復を待つだけ。待ってなさいセルパン!絶対にぶちのめしてやるんだから!!」
「そうだな、今までの借りを数十倍にして返してやろうぜ」
セルパン・カンパニーのビルを指差しながら言うエールにヴァンが同意する。
「勿論、今のアタシとヴァンなら絶対にセルパンなんかに負けないんだから!!」
ライブメタルは全て揃った上にヴァンもいるのだから負ける要素などないとエールは確信する。
「モデルV本体の力がどれだけの物なのかによるけどな……なあ、エール…もしも…俺が」
イレギュラー化したらお前が俺を倒してくれ。
そう言おうとしたが、言葉が出なかった。
「どうしたの?」
不思議そうにエールがヴァンを見つめるが、ヴァンは少しの沈黙の後に口を開いた。
「…………いや、何でもない。そろそろ暗くなってきたし…今日はもうガーディアンベースに戻って寝よう」
今こんなことを言ってもエールを不安にさせるだけだ。
不安にさせてエールがやられたら大変なことになる。
「そうねー、アタシももうクタクタ…今日はベッドに横になった瞬間に寝れそう」
「居眠り運転だけはするなよー」
「するわけないでしょ!どれくらいバイクに乗ってると思ってんの?」
軽い口喧嘩をしながら二人は再びバイクを走らせてトランスサーバーのある場所に向かうのであった。
ガーディアンベースへと戻り、二人は疲れを取るようにぐっすりと眠った。
そしてプレリーはフルーブからの通信を受けて、比較的破損が軽かった一枚目のデータディスクを受け取った。
「ありがとうフルーブ、早速中身を確認してみるわね」
部屋に戻って早速データディスクの内容を読むと、それはライブメタル・モデルVの正体に関するレポートであった。
モデルVの正体はプレリーが幼い頃…“お兄ちゃん”や“お姉ちゃん”が健在だった頃に存在した兵器だったのだ。
プレリーは黙々とレポートを読んでいく。
しばらくして全てを読み終わったのか、プレリーはコーヒーを啜った。
「まさかモデルVの正体がお兄ちゃんが壊した衛星兵器の残骸
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