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ペルソナ3 幻影少女
後編
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と、ようやく仲間達に向き直って礼を言った。

その後、やはり真田と荒垣は異空間にひきずり込まれていた間のことが、はっきりとは思い出せなくなっていた。前回同様、その「敵」に関することを記憶にとどめておくことはできないらしい。
シャドウと一緒に飛び出してきた『彼女』そっくりの少女の正体も、とうとうわからずじまいとなった。
「お前の体と重なって消えたように見えたが、体に異常はないのか。」
帰り道、真田が心配そうに尋ねてきた。
「全然。むしろ調子良くて、体に力が余ってるくらいです。お腹もすいてきました。」
『彼女』のあっけらかんとした答えに、真田が笑った。荒垣も苦笑する。
「真田さん、明日『はがくれ』に行きましょうよ。」
「お前、今日も行ったじゃねえか。」
荒垣があきれたように言う。
「いいじゃないですか。真田さんと一緒に行く約束なんですから。」
「そんな約束したか?」
真田が訊き返す。
「あれ、してませんでしたっけ?」
『彼女』は首をかしげた。
真田は、ふと何かを思い出しかけたが、それは形にならなかった。ただ暖かく懐かしい気持ちだけが残った。
「まあ、いい。すっかり心配かけたからな。『はがくれ丼』をおごってやる。」
彼はうれしそうに笑いながらそう言った。
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