第46話 隣地の草刈り
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て私ができる限りバックアップしますよ」
「大尉はどうしてそこまで私を評価するんです? まぁ軍人に向いてないと言われたことはありますが」
「でしょうね。いい鑑識眼をしてますよ。シトレ中将閣下は」
「……仮に政治家になったとして、私が権力得て豹変し独裁者になるかもしれない。そうなれば海賊討伐で名を挙げ、少将で政治家に転向したルドルフ=フォン=ゴールデンバウムの再来だ。そうは考えないのですか?」
俺がマーロヴィアに来てからずっと抱き続けてきた疑問。クソ親父にしても爺様にしても、俺を軍人に向いてないと評価した人達が考えていないとしか思われない危険性。自由惑星同盟にルドルフが現れるという、五〇〇年の歴史の流れを逆転させることに。
だが俺の返事に、バグダッシュはキョトンとした表情で俺を見た後、まずは含み笑い、それが音になり、次第に大きくなって腹を抱えて笑い出した。
「アナタにルドルフの真似はできない。同時に今の同盟の汚職政治家のようになりようがない。両者に共通する幾つもの要素がアナタには徹底的に欠けている」
「それが欲ですか?」
「トルリアーニ如き小物の銃口が向いている先へ、瞬時に突入を決意できる生存欲の無さは病的ともいえる。死にたがりというわけでもないから、私には理解に苦しむし不思議でならない」
「……」
「仮にアナタが独裁者になったとしても……まぁ、その時の『お楽しみ』ということで」
そういうと要塞攻略戦を前に蕩児たち相手に見せた、気持ちいいまでのサムズアップをバグダッシュは俺に見せるのだった。
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