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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第82話
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を組み込んだ魔導具まで開発しているとか、一体アンタの国の魔法技術はどれ程進んでいるのよ……」
アガットの手の中にある耳飾りを見て耳飾りが魔導具である事を悟ったローゼリアの確認の言葉に答えたレンの説明を聞いたエマは驚き、セリーヌは疲れた表情で呟いた。

「……何でコイツを俺に渡したんだ?」
「ティータの事だから、もしこの艦が敵の襲撃で落ちそうになっても最後まで諦めずにオリビエお兄さん達と一緒に戦うでしょうけど、アガットなら”脱出のタイミングを見計らってティータの首根っこを捕まえてでもオリビエお兄さん達を置いて脱出する事を最優先する事”はできるでしょうし、恐らくだけどティータの性格を一番熟知しているティータの両親からも今言ったような事と似たような事も頼まれているのじゃないかしら?」
「レンちゃん………」
「仮定とはいえ、カレイジャスが”落ちる”なんて縁起でもない事を言わないでくださいよ……」
「まあ、かつてリベル=アークに乗り込んだ時も”アルセイユ”はレーヴェ君によって落とされた事があるし、”本来の歴史”でも”カレイジャス”は爆破されて空の藻屑になったそうだから、この世界のアルセイユの姉妹艇であり、レヴォリューションと違って武装も乏しいカレイジャスが敵によって落とされない事は強く否定できないねぇ。」
「……洒落になっていないぞ。」
アガットの疑問に答えたレンの説明を聞いたティータが複雑そうな表情をしている中、レンの推測に仲間達が冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中マキアスは疲れた表情で呟き、オリヴァルト皇子は苦笑しながら呟き、ミュラーは複雑そうな表情でオリヴァルト皇子に指摘した。

「……確かにお前の言った通り、こいつらが本気でヤバくなったらティータの首根っこ捕まえてでもティータを逃がす事をエリカ達から強く言い含められているから、遠慮なくもらっておくが………お前にしては随分と親切だな?」
「失礼ね〜。レンにとってもティータは”大切な親友”なんだから、そのくらいは”純粋な親切心”でするわよ。――――――ちなみにその耳飾りに登録されている転位場所は”セントアーク市”よ。――――――じゃ、用事は終わったから帰るわね。」
自分の行動を怪しがっているアガットの言葉に呆れた表情で答えたレンは説明をした後、背を向けてその場から立ち去ろうとしたが
「あ……待って、レンちゃん!」
「?」
ティータがレンを呼び止めてレンに駆け寄った。

「えっと……おねえちゃん達やツーヤちゃんからクロスベルやレンちゃんの”両親”の件がティオちゃん達のお陰で解決できたことを聞いたよ。」
「!………フウ……エステル達ったら、おしゃべりねぇ………ま、エステル達の事だから、ティータには当然教えるとは思っていたけど、まさかツーヤもティータに教えていたとはね……ツ
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