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公園の猫
第二章
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「猫もかよ」
「会ったのも何かの縁だろ、だからだよ」
「拾ってきてか」
「うちで飼うよ」
「今から見付けた場所行って来い」
 父も言ってきた。
「いいな」
「困ってる人は助けろか」
「他の生きものもだよ、助けられたらな」
 その場合はというのだ。
「助けろ、うちは猫一匹位育てられる」
「だからか」
「ああ、行って来い」
「じゃあな」
 両親が強く言うのでそれでだった。
 雅也は猫を見付けた場所、学校の帰り道にいつも通っている公園に向かった。そこで茶色の野良猫を見付けたのだ。
 その野良猫は随分痩せていて雅也を見ると鳴いて近寄ってきた。それで彼も印象に残っていたのだ。
 その時はただ見ただけだった、しかし。
 両親に言われてそれでまた猫のところに来たが。
「何だこの猫」
「随分汚ねえな」
「ニャ〜〜〜ン・・・・・・」
 夜の暗がりの中で不良達が何かを囲んでいるのが見えた、それでだった。
 よく見ると雅也の学校の制服、短ランや虫ランだがそれであった。
 そしてその中の金髪の男を見て雅也はまずい、となった。
 古森只斗だった、高校の三年で不良揃いの学校の中でも札付きであり卑劣極まる喧嘩の仕方だけでなくいじめやカツアゲ、万引き、空き巣と悪事は一通りやる。そうした男だった。
 その只斗が茶色の猫の首根っこを掴んで周りに言っていた。
「こいつ解剖するか」
「今暇っすしね」
「そうしますか」
「これから」
「あの、ちょっと」
 解剖と聞いてびっくりしてだ、雅也は只斗達に声をかけた。
「それは」
「ああ?片岡じゃねえか」
 只斗は雅也を見て鋭い目で言ってきた、鋭い目でその光は濁りきっている。
「何でここにいるんだよ」
「たまたまっす、ただその猫」
「ああ、今から解剖しようかってな」
 その様にとだ、只斗は雅也に答えた。
「思ってるんだよ」
「それは幾ら何でも」
「何だよ、猫なんて幾らでもいるだろ」 
 只斗は何でもないという声で返した。
「だからな」
「解剖っすか」
「そうするからな」
「あの、それはよくないっすよ」
 雅也はこう言って止めに入った。
「可哀想っすよ」
「何だお前俺に意見するのかよ」
 只斗は雅也に鋭い目で淘汰。
「一年坊主た」
「それでもっす、猫にそんなことするなんて」
「言うな、一年が三年に言うなんてな」
「許せないっすね」
 二年の一人が言ってきた。
「そんなこと」
「ああ、今からシメるか」
「そうしましょう」
 只斗と数人の不良達が雅也を囲んだ、そしてだった。
 武器、二段の特殊警棒や中に鉄板を入れた鞄まで使ってだった。数人がかりで雅也をリンチにした。数人がかりでは雅也もどうすることも出来ず。
 ひたすら殴られ蹴られた、暫くそれ
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