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おぢばにおかえり
第五十八話 入学前のその二十五

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「だからね」
「あまりお会いしたくないわ」
「そうなのね」
「ええ、悪いけれどね」
「お姉ちゃんが会うことはいいけれど」
「私達はいいからね」
「紹介してくれなくて」
「わかったわ」
 私は心から残念に思いながら妹に答えました。
「それじゃあね」
「ええ、けれどね」
「お姉ちゃんは楽しそうね」
「楽しみよ、先輩と久し振りにお会い出来るから」
 私自身はそうです。
「だからね」
「そうよね」
「お姉ちゃんがそれならいいと思うわ」
「私達は私達だからね」
「お姉ちゃんはお姉ちゃんで」
「そういうことね、じゃあね」
 私はあらためて先輩とお会いする準備に入りました、とはいっても服位でメイクとかそういうことはしません。
 けれどお母さんに後でそのことで言われました。
「あんたもお化粧もね」
「やっていっていいの」
「ナチュラルなものでもね」
「うっすらとなのね」
「そうよ、それ位はしたら?」
 こう言ってきました。
「厚化粧でなくても」
「まあお化粧はね」
 言われてみればです。
「これまで考えてこなかったわ」
「そうでしょ」
「けれどそれをなのね」
「考えていって」
「実際にやってみたらっていうのね」
「お母さんだって外に出る時はね」
 その時はというのです。
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